デット アンド ロッティング 魔女の呪いから生れし復讐のゾンビ
あらすじ
「390円で引き当てたビンゴ」
DEADをデットと読む高度リテラシー能力をのっけから披露してくれる本作を軽く見てはならない。チョイ悪オヤジ3人組が魔女のババアとエンゲージ、呪いを撃ち合うぜ!という本作。以下ガンガン称賛していこう。
本作最大の美徳は単純明快な上映時間だろう。パッケージには90分と書いてあるが、これは18分の特典スライドショー(解説無)を含む時間なので心配しなくてもいい。72分映写されるその映像はクソ映画界の一撃離脱戦法を名乗るだけの火力密度を備えている。
民度の低いクソ田舎、またその中にたたずむボロ屋を舞台としたロケーションは悪くない。若返り薬を使ったババアのエロティックシーンを挟みつつアンデッドがオヤジを襲撃する。
繰り返しになるが72分という短時間で本作を抑えた判断は称賛されるべきだろう。これがもし87分や93分だったら絶対ダメだったと思う。タイトな時間は心のぜい肉を本作から奪い取っている。
アホみてーなオッサン、ヤリマンババア、キモいアンデッド。少ない資源をこれら要点に集中投入した急襲作戦で敵司令部の破壊に成功した弱小国の特殊部隊の様な印象すら感じさせる。
気色悪い世界観、バカなキャラクター、エロいババア。この3つをロボット三原則として歩行を始めた本作の1歩は小さな1歩かもしれないが人類にとっては大きな1歩である。
「魔女には魔女をぶつけるんや」と言う偏差値40程度の作戦案がパズルのピースの様にカッチリ当てはまるほどの質の低さにも関わらず、何故か本作は憎めない。おそらくはゴミがゴミらしく輝いているからではないだろうか。
決して一級品とは言えない性能で殴り込みをかけたにもかかわらず無残な敗北を見せるどころかそれなりの戦果を挙げたという点において、本作はクソ映画界の一式戦闘機隼と言っても過言ではないだろう。
総合評価・星4つ(ステキやん?)
★★★★☆
以上