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Blind Moon 女子校生吸血鬼伝説

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あらすじ

「夜の陶酔に身を委ねる乙女たちの禁断の愛が、悲劇の始まりだった。死んだハズの少女が蘇り、血と快楽を求めて夜を彷徨う(パッケージより抜粋)」

 

 レズビアンの吸血鬼がプレイ中にテンションMAXになって恋人を殺害、するとその恋人は復活して吸血鬼になって大量殺人犯になって軍人に撃たれて死ぬ。悲しむレズビアン吸血鬼を慰めるために召使のババアは囁く。「あんな奴正直社会のクズだったし死んでくれてありがたさの極み」。凄まじい火の玉ストレート。剛速球とはババアのためにある言葉だ。

 

 さて本作をホラー、あるいはスプラッタ映画として評価できるだろうか。血糊を使ってればスプラッタだ!という論理が通じるなら答えはYESだ。本作における襲撃シーンではビデオを早送りしたようなスピーディーな表現方法がとられており、それは人物の姿を流体化させ、結果的に殺害のシーン、残酷さをぼかしてしまっている。バイク野郎のグループを女吸血鬼が乱殺するシーンなど見せ場にできそうなものだが、それは加速装置オン!的に一瞬で処理される。

 

 また殺害シーンで吸血鬼が噛みつく直前、必ず大口を開けた状態で一時停止が入り、画面を真っ赤に塗る演出がなされる。その姿は大笑いしている赤鬼のようで全然怖くない。節分が怖くて小便をちびる方なら話は別だろうが、こんな低品質な演出が淡々と続く退屈さはオーマイガッデムである。

 

 本作の映像は仄暗く埃っぽい。暗くすれば怖いやろ!的な考えだろう。お化け屋敷なら的確な判断だろうが、本作においては全く生きていない。暗くてせわしない映像は吸血鬼の恐怖を表現できていないし、レズビアンの官能も描けていない。

 

 本作はタイ映画である。パッケージはイラストだが実写映画だ。ラストで出てくる軍人が持っていた銃はM16A1とコルト・ガバメントである。タイ王国陸軍の正式装備であり、そこはちゃんと考えられているようだ。だからといって援護にはならないが。

 

 

総合評価・星1つ(神が憐れむレベル)

★☆☆☆☆

 

以上