ワンコイン・ムービ-レビュー

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ファイナル・デス・ゲーム

あらすじ

「汚いジュマンジ

 

 パーリーピーポーのお兄やんがリゾート地の小汚いハードオフの劣化版みたいな店で変なボードゲームを購入する。それをツレ達とプレイしていたらみんなゲームオーバーになって続々と死んでいくという地球環境にやさしいヒストリアが本作の骨子である。

 

 注意いただきたいのは、この骨子からボードゲームの呪いで猟奇的に人々が死んでいくというオカルトホラーを連想してはならないということだ。パリピは死ぬ。ある男は断崖絶壁の頂で立小便をしていたら足を滑らせて死ぬ。パリピは死ぬ。ある女は携帯電話で通話しながら車を運転しタンクローリーに特攻、爆死する。これら死にざまから感じ取れる情動は、神秘的な呪いに対する恐怖感ではなく、低脳人間が奏でる自爆ピタゴラスイッチに対する嘲笑でしかなく、したがって本作88分の旅はバカを眺めるサファリツアー、それ以上でもそれ以下でもない。

 

 しかしそれでも主役級の男女だけは「俺たちはまだゲームオーバーになっていない」「このままプレイを断念すれば俺たちは無事」「そんな無事に価値はねェ!プレイ続行でツレを取りもどすぞ!」となかなかの漢気を見せる。そして彼らはゲームをクリアする。するとアレクシア第一形態を野暮ったくしたような感じの半裸女が登場して「あなたの願いを叶えましょう」とニタニタする。もちろん願いはきれいなジャイアンではない。主役級が紡いだ言の葉は「時間を巻き戻してくれ。俺たちは何も知らないまま。」

 

 そして時は逆転する。ツレは生き返る。記憶は全てオシャカに。そしてパーリーピーポーは再びハードオフボードゲームを購入し・・・。これ以上を語る必要はないだろう。要するに無限ループオチである。

 

 もちろん当事者意識も無くモニタの前で「こいつバカじゃねえの」ということもできるだろうが、友人数人をブチ殺されたあげくの命がかかったゲームプレイという圧迫状況でスペックダウンを余儀なくされた彼の脳を嘲ることは憚られた。

 

 

総合評価・星3つ(500円の価値有)

★★★☆☆

 

以上