ワンコイン・ムービ-レビュー

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オープンウォーター・シンドローム

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あらすじ

「オッサンの武勇伝はイタい」

 

 伝説のサーファー(笑)とは俺のことだと高らかに宣言する悲しきオッサン。この中年固太り金髪オヤジが企画したサーフィンツアーに群がるパーリーピーポーどもが船の上でどえらい目にあうというのが本作のメインディッシュである。

 

 本来ならば男だけのツアーのはずだった・・・。しかし一人のパリピ(雄)が女を連れて参加してしまった・・・。「女を船に乗せるなんて不吉だ」と伝説(笑)はおっしゃる。刹那、この女性蔑視的なセリフを考えた製作陣が謝罪に追い込まれると同時に「実は私はADHDだから」と逆切れカードを切るところまでが脳内に浮かんだが、そんな無意味な妄想など関係なく船旅は続く。

 

 伝説(失笑)の予言した通り、不吉は実現した。その内容を語ろう。ビーチで肌を焼いている女性。彼女に忍び寄る影。彼女に伸ばされた手はその性器をまさぐる。当然のことながらこの忍び寄る影とは誰であろう、不吉を予言した張本人の伝説(爆笑)である。もちろん伝説(核爆)は他の乗員全員からリンチを受け、バイキンマンのごとく大海に消えた。

 

 「女を船に乗せるなんて不吉だ」などとどの口がほざけたのだろうか。本作を一言で説明しろと迫られたなら、人民は迷うことなく「性欲がブーストしたオッサンが手マンに及ぶも返り討ちにあう映画」と回答欄に記入できるだろう。

 

 本ブログの様な、検索エンジンにかすりもしないゴミサイトにアクセスする奇特なコアユーザーならある程度わかっているかもしれないが、私は性犯罪が大嫌いである。殺人犯とレイプ犯の内どちらか1人だけ射殺できる権利を与えられたなら、具体的事情にもよるだろうが、私はほぼ9割の確率でレイプ犯の珍棒を撃ち抜くだろう。何が言いたいのかというと、私は感情論において本作が大嫌いということである。

 

 では理性に則って本作を映像として評価しよう!と挑戦する勇者もいるかもしれないが、その努力はヴァレンヌ逃亡を誘拐事件として弥縫しようとしたバルナーヴの強弁に近いものになるだろう。伝説(変態)だけがちょくちょく逆光で撮影されているところから「お、コイツは黒だな」という推測が成り立つ、この程度の表現技法は言うまでもなく保育園児レベルである。

 

 被害に遭った女性は過去にリベンジポルノの被害を受けて・・・という重い過去が明かされる割には、その重さが説話に何の影響も及ぼしていない点も気にかかった。人間がテクノロジーに追いついていない現代において、スマホを触るチンパンジーと化した我々愚民にとって、リベンジポルノに係る加害被害は他人事と考えてはならないはずである。にもかかわらず・・・である。

 

 性は繊細なものであり取り扱いには注意を要する。そんな小学校の性教育レベルの認識すら持てていないオーストラリア人が紡ぐ96分。鑑賞はお勧めしない。

 

 

総合評価・星1つ(神が憐れむレベル)

★☆☆☆☆

 

以上