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ハイランダー 最終戦士

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あらすじ

「主役級の行動原理がバグりすぎている」

 

 不老不死という設定のオッサンたちがしょうもないチャンバラを101分間繰り広げる本作は、視聴翌日に内容を全て忘れているタイプの量産型廃棄物である。特に素晴らしいのは主人公とそのライバルの生きざまである。

 

 ある神父が扇動する。「悪魔を殺せ!」と。その結果主人公は幽閉され、彼の母は火あぶりの刑に処される。怒り狂った主人公は牢を破り神父に報復する。時は流れ、主人公の前に立ちはだかったライバルは語る。「神父は俺の親父やったんや。親父は非武装市民やぞ?よくそんな男を殺せたな!」

 

 こいつの脳みそには教唆とか間接正犯といった概念は存在しないのだろうか。どこからどうみても逆ギレである。迫りくる強敵、その意志は逆恨み!これのどこに魅力を感じればよろしいのか。それでも主人公に比べればまだマシである。

 

 不老不死の主人公がある日ヒロインと出会い、彼女を愛し結婚する。すると、なんと!ヒロインもまた不老不死の素質を持つ者だったのだ(棒読み)。主人公は思う。不老不死と化した彼女と共に歩んでゆきたい・・・。不老不死を得るためには何が必要か?それは臨死体験である。

 

 刹那、主人公は嫁が寝ている間にその胸をナイフでブッ刺す。やったね!奥さん!これで不老不死だよ!となるはずもなく、嫁は「悠久の時をただ生きているだけのこんな体になりたくはなかった」と嘆き、主人公のもとを去る。

 

 当たり前にもほどがある結末である。どこの世界に旦那にナイフで不意打ちされたい女房がいるというのか。それともなにか、「刺してくれてありがとうアナタ!」とでもいうと思ったのか。どれだけ好意的に解釈しても「歪んだ愛」、率直に言えば「バカ」の一言である。

 

 それでも最後は特に理由もなく突如夫婦仲が修復されてハッピーエンドである。これはあれか、バカな夫の行動には目をつぶって上手くやれ的な人生訓を含ませたつもりだろうか。おそらくそうではなくただ何も考えていないだけであろう蓋然性を心に漂わせつつ筆を置きたいと思う。

 

 

総合評価・星1つ(神が憐れむレベル)

★☆☆☆☆

 

以上