あらすじ
「知らぬが仏←ふざけるな」
「女王ヘビの体内には万能薬が隠されてるんだぜベイベー」とかいう伝説を信じた鬼畜米国のヤンデレオヤジが女王ヘビの恋人(恋ヘビ)を拉致して万能薬をGetだぜ作戦を実行。主人公のオッサン刑事は知らぬうちに事件に巻き込まれ・・・というのが本作のアウトラインである。
女王ヘビとヤンデレオヤジ、オッサン刑事の三国志が火を吹くにはラストまで耐えなくてはならない。では我々人民に与えられたラストまでの93分間には何が濃縮されているのだろうか。
それは女体に変身した女王ヘビの脱皮ストリップ(乳首は絶対に見せないスタイル)であり、その合間に撒き餌の汚いオッサンが散発的に死んでいく無秩序なシーンが挿入され、そのさらに合間ではオッサン刑事の嫁のオカンが「はやく子供をつくれ」とモラハラをブチかましてくる。その感想については察してほしい。
ラストの対決も非常にお粗末である。ヤンデレオヤジのアンブッシュに完敗した女王ヘビ。そこに“何も知らない”オッサン刑事が乱入して女王ヘビを解放する。そしてヤンデレオヤジは女王ヘビの反撃を喰らい無事死亡。そしてオッサン刑事の嫁が出産する。
まさしく宇宙の秩序に従った整然たる真理の筋書きである本作については、終始オッサン刑事が女王ヘビの存在をマトモに認識せず「これは殺人事件だ」という判断を持続させることによって、主人公が敵を認知せずに物語が終焉を迎えるという革命的ストーリーテリングを成立させた点こそが白眉であろう。
女王ヘビのライバルとして君臨するはずのヤンデレオヤジにしても、ピストルを乱射しながら「頭が痛いンゴ」と叫ぶのみで、これを正常機能のキャスティングと宣言するには無理がある。
なお非常にどうでもいいことだが、主人公のオッサン刑事を演じているのは、かの悪名高き名作『ジュラシック・ワールド』に登場するマスラニである。『ジュラシック・ワールド』ではゴミの様な戦力判断を行い盛大に自爆した低知能ぶりを見せつけた彼であるが、本作においては戦力判断そのもの自体ができていない。この役者はバカの役しかやらないのだろうかと一瞬不憫に思ったが、突っ込んで調べる気は無いので別にどうでもいい。
女王ヘビが何かエロティックな動きをする。時々オッサンも死ぬ。エロシーンの合間の小芝居という意味で、本作はAVと大差ない。
総合評価・星1つ(神が憐れむレベル)
★☆☆☆☆
以上