ワンコイン・ムービ-レビュー

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バトル・ブレイク

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あらすじ

「富と悪が群がるアフリカを舞台に、S.A.Sとダイヤ密輸軍団の壮絶な戦いの火ぶたが切られた!(パッケージより抜粋)」

 

 3本の矢ならぬ3つの瑕疵、本作にはそれがある。それをネチネチとほじくりかえしていく根暗な文章が本記事である。まず第1の瑕疵は主人公のオーラむかつき問題である。主人公である白人の半端マッチョの面は主役とはおもえないほど芋臭い。芋臭いだけならまだしも品がない。それはたとえるならば、アーノルド・シュワルツェネッガーから偏差値換算で30程度の知能を除去した挙句、ポルノ男優のいやらしさを移植したような面といえば伝わるだろうか。XVIDEOSで腰をフレディしていそうなオッサンが小規模なアクションで悪党にパンチをする、その爽快感はThis video has been deletedである。

 

 第2の瑕疵はS.A.Sのアクションがショボすぎる問題である。世界最強の特殊部隊の名を欲しいままにするS.A.S。本作からその威厳を感じ取ることはできない。散発的に隊員たちが悪党の首を折ったり、牢屋のカギをあけたりするシーンは普通のアクションとみればまあ100点満点で40点ぐらいなのだが、これがS.A.Sを名乗る連中のアクションかという視点からみれば一気にその点数はマイナスを叩き割る。具体的には集団戦が描かれていないのである。隊員個々人が「ウェーイ」、悪党が「グエー」といったシーンの連続は戦力の分散投入。もしも本作の敵がブオナパルテ将軍であったならばS.A.Sは戦力機動による各個撃破の憂き目にあっていただろう。

 

 第3の瑕疵、というか私の感性に基づく好き嫌いなのだが、それは女キャラのウザさである。特にジャーナリストのアジア系女、貴様は駄目だ。何が駄目か?それは主人公とイチャイチャしてネタを仕入れているところである。主人公はイギリス外務省に出向している軍人であり、すなわち行政権である。一方のアジア女は前述したとおりジャーナリスト。市民の知る権利に奉仕し、民主主義を守護する仕事である。そんな2人がハダカの突き合いで情報漏洩独占スクープ、これはある種の癒着である。フィクションなんだから固いこと言うなよとも思ったが、以前レビューした『エンドゲーム 大統領最後の日』のラストと比べると、本作の汚さはやはり拭えないものであると感じた。

 

 本日のキモオタデュフフポイントは、ライフルグレネードを装着したCR-21である。舞台がアフリカということで2秒ほど画面に映ったその銃の、竜脚類のようなそのフォルムだけが本作の癒しでござるよドプフォ。

 

 

総合評価・星2つ(500円の価値無)

★★☆☆☆

 

以上