ワンコイン・ムービ-レビュー

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RECON2020 バイオ・モンスターズ侵略

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あらすじ

「さっさと滅びろ」

 

 変なオッサンから「平和なんてクソ」とモラル溢れる暴言を投げかけられて本作はスタートする。そして数分で壮大な物語の状況説明がなされる。エイリアンが攻めてきた。目的は地球人の殲滅。地球人は反撃している。序論、本論、結論。やはり物事はこれぐらい難解でなくては。

 

 そして銀河海兵隊に所属する主人公達はカプリーニ星とかいうナメたイタ飯屋みたいな名前の星に偵察に行く。主人公の黒人軍曹は歴戦の勇士で部下から絶対の信頼と尊敬を得ている設定になっているが、実際には面と向かって罵倒されたり「軍曹は顔色が悪いんじゃなくて顔色が黒いんですよ」とド直球の暴投を食らったりする。なお彼の部下にはことごとく個性が無く、死んでようが生きてようが意味は無い。ただ銃を持っているだけの存在である。

 

 そしてバトルが始まる。「鉄食い虫だ!」彼らが絶叫を振り絞りゴキブリの出来損ないみたいなCGに向けて発砲しだした瞬間、ある種の感情が私を支配した。本作を見る者は89分の希望を捨てよ。その囁きは現実化する幻聴だった。

 

 次々と敵は現れる。サイボーグ、吸血鬼、生物兵器、あげくの果てにはゾンビである。エイリアンはどこに消えた。独ソ戦初期の赤軍じゃあるまいしとにかくぶち込めばいいってもんじゃないだろう。サイボーグ以外は一瞬しか登場せず撃たれて死ぬだけというのもファックポイントである。

 

 ちなみにラスボスは同じ地球人の海賊である。彼らは北斗の拳みたいな衣装を着て高齢者用電動カートを改造した様なしょうもないバギーでノロノロ突撃してハチの巣にされる。しかし海賊のボスは別格。彼は合理的な理由を皆無にして手中の銃器を放り捨てて軍曹と殴り合って死ぬ。ちなみに彼は銃器を捨てた後帽子も捨てる。そして露になった後頭部のカッパハゲ。真面目に撮影をしていたのかスタッフに問い質したいシーンである。

 

 敵をみんな倒して母船に帰った軍曹は女パイロットをデートに誘うが「気が向いたらね」と蓋然性あふれる前向きな返事をもらい「まいったねこりゃHAHAHA」的に笑い出す。するとここでエイリアンが登場。地球人死ねビームが発射され軍曹たちの乗った母船は撃墜されハッピーエンドである。主敵であるはずのエイリアンの登場時間は1分も無かった様に思えた。

 

 本作はストーリー無し、キャラクター個性無し、アクション性無しのカスである。期待を裏切られた。パッケージ見たらシブいと思うはずだろう、銀河海兵隊とかいうロマン溢れるソルジャーがTAR-21持ってるんですよ奥さん。しかしもう過ぎたことだ。上を向いて投げよう(本作をゴミ箱に)。

 

 

総合評価・星1つ(神が憐れむレベル)

★☆☆☆☆

 

以上