ワンコイン・ムービ-レビュー

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エイリアン・ゼロ

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あらすじ

「よく言えば三国志

 

 アメリカのとある州立公園に隕石が落下。なんとその隕石にはエイリアンが付着していたのだ!地球人に寄生するエイリアン!食い破られる腹!初代プレステレベルのエイリアンのCG!本作は安心安全のお約束鉄板クソ映画である。

 

 主人公の女レンジャーが山中で生き残りをまとめていると、怪しいオッサンがやってくる。深夜の電車内でワンカップ酒を飲んでそうなこのハゲ親父は女レンジャーに語り掛ける。「ヤツらがヤバいぞ」。真にやばいのはお前の説明能力だ。この手の映画で忠告をしてくる連中は、何がどう具体的にヤバいのかを伝えるプレゼン能力が欠如している。「ヤバい」だけで会話が成立する学生じゃないんだからもう少し何とかしてほしいと願うことが犯罪であると私は思わない。

 

 ちなみにこのハゲ親父は女レンジャーの父親で、過去にエイリアンと何かあったらしいのだが、その設定が活かされることは無いので安心して無視してもらってかまわない。

 

 と、そこに謎の武装集団が現れる。鬱蒼とした深緑の山中にブルーの都市迷彩服で現れた戦闘のプロフェッショナル達は皆顔面にSMプレイのラバーマスクのようなペイントをほどこしている。どこからどうみても真正の変態である。彼らは「後始末」をしに来たらしいが具体的なことは明らかにならない。まあ秘密部隊なんだからそこはまあ良しとしましょう。

 

 本作の問題点は登場人物無駄に多すぎ問題にあると考える。女レンジャーのチームに秘密部隊、そしてエイリアンの3勢力が登場する本作。女レンジャーvs秘密部隊のシーンが無駄に長くエイリアンがお弁当の漬物状態になっているのである。人間たちが山中でサバゲーの出来損ないみたいな銃撃戦を演じ、その幕間にエイリアンが登場する。ちょろっと。これをエイリアン映画と呼ぶのは無理である。

 

 勢力を3つなら3つ、4つなら4つ出すなら出すで構わないと思うのだが、それら要素を活かしきることがその条件ではないだろうか。そして大半のクソ映画はその力量を欠いている。だから私は常々「クソ映画に必要なものは戦力の集中投入」であると主張しているのだがアメリカに私の声は届いているのだろうか。

 

 自慢ではないが私は中学3年の時に英検3級という高度専門特技技能資格を取得したジーニアスである。ならばアメリカ本国も私に対して何らかの敬意をもってほしい。

 

 

総合評価・星1つ(神が憐れむレベル)

★☆☆☆☆

 

以上