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エイリアンVSエクソシスト

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あらすじ

「エイリアンVS性犯罪者」

 

 「エイリアンが思念体となって人類の肉体を乗っ取っている!そのために必要な人類拉致には世界各国の軍・警察・情報機関にフリーメーソンが関わっているんだ!」

 

 鼻息荒く語りだすオッサン。当然、彼はオカルトマニアではなく生化学者である。テレビ番組で「エイリアンはマジでパねぇ」演説をブチかました生化学者は、所属する大学に100万ユーロの風評被害を与えることに成功し、無事失職する。

 

 そのテレビを見て生化学者の下へやってきた一人の少女。彼女は「私はエイリアンに拉致られた」と供述する。どう考えてもヤバい女である。しかし生化学者は彼女を研究対象と認め、おセックスをする。研究対象に珍棒を挿入するそのアカデミックな姿はどこからどうみても生化学者ではなく性科学者である。性科学者は催眠術を使いヤバい女の中のエイリアンと対話するが特にストーリーに進展は無い。

 

 性科学者は教会とのコネクションを使いエクソシストの協力を仰ぐ。やっとタイトル通りの「エイリアンVSエクソシスト」というわけだ。ちなみにこのエクソシストは信者の少年少女に性的なイタズラを加えることが趣味のロリコンジジイである。この哀れ極まる設定は特に火炎を吹くこともなかった。エイリアンVSロリコン、ファイト!瞬殺である。ロリコンは瞬く間に心を折られて戦力外通告を受ける。

 

 最終手段として性科学者が下した決断は、「若者を集めてフェスを行い、その隙に周波数をいじってエイリアンを追い払う」というピルニッツ宣言である。フェスの結果、性科学者も若者も、ことごとくブッ倒れて、全く、何も、解決しないまま物語は幕を下ろす。

 

 107分。これは本作の上映時間である。視聴開始から60分ほどで私の意識は死に体であった。目が覚めてから、残りの47分と格闘すべく、元気な朝イチに視聴を開始した。視聴が終わった後3時間寝込んだ。原因は本作のあまりのつまらなさである。

 

 本作は非常に明度が低い。その辛気臭いモニター内で小汚い髭ヅラ親父がブツブツと「666・・・、それは反周波数・・・」などとオカルト供述を繰り返すわけである。ボケた爺さんの武勇伝を聞くほうがまだ介護的価値があるだけマシである。

 

 これと似た作風の映画に「疑似科学系」の系譜を数えることができるが、向こうはまだ「俺たちバカだぜ!」と開き直っているだけ救いがある。本作にはそれがない。救いが無いのだ。私は本作を救えなかった。

 

 

総合評価・星1つ(神が憐れむレベル)

★☆☆☆☆

 

以上