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ターミネーター2018

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あらすじ
「収容所から脱走したらロボット犬が追いかけてきた」

 

 本作に登場するロボ犬の戦闘力は非常に高い。それは鉄パイプで殴られるとキャンキャンと貧弱な鳴き声を上げ、ショットガン1発でノックダウンする。その強靭さは本家ターミネーターをはるかに凌駕している。索敵能力も非常に秀でている。脱走者を捕獲・殺害するためのロボなのに誰彼かまわず牙にかける。その対象はそこらのチンピラや民間人、果ては仲間であるはずの収容所職員にまで及ぶ。まさに見境なしの忠犬であり、そのIFF性能はミサイル巡洋艦ヴィンセンスのそれなどとは比べ物にならないレベルに達している。なおロボなのに何故か倒した相手の肉を喰らう無駄にグルメな一面をも併せ持っている。

 

 主人公の男は記憶を一部喪失しており、恋人を探しに行かなくてはならないとの一念によって行動する。彼はストーリー中盤でやたらと脱ぐ。彼の引き締まった肉体は、部活を引退してぽっちゃりしてきた大学生のような美しさを誇っている。彼が丸く肥えた尻をフリフリさせてロボ犬から逃走するシーンや、フルチンでロボ犬に罵声を浴びせるシーンは見物である。

 

 ラストシーンでは主人公と収容所所長の取っ組み合いによる一騎打ちが行われる。そこにロボ犬も参戦。ロボ犬は何故か主人公ではなく飼主である所長の喉笛に喰らいつく。サラ・コナーを殺せと言われたT-800がスカイネットを破壊するかのごとき光景は、ろくでもない意味でターミネーター原作を超えたといってもいいだろう。

 

 最後に主人公の復活した記憶を整理しておく。彼は恋人と共に密航船に乗るが、国境で収容所所長に捕まってしまう。所長は彼の恋人の体を求め、恋人は2人が助かるために泣く泣くその身を差し出す。事が終わり2人は無事解放されるかに見えたが、主人公が恋人に放った「お前実はヤッてる間感じてたんじゃねーの」との思いやり溢れる発言により恋人は絶望。我を忘れ所長につかみかかるがロボ犬によって噛み殺される。そして主人公はショックで記憶を一部喪失して収容所送りになったというわけである。なお主人公は密航船の中で「命をかけても君を守るよ」などと三木武吉並みの約束をしていることは忘れてはならない。「言うは易し行うは難し」ということわざには万国共通の重みがあるということを再確認できたことだけが本作を視聴して得られる成果であろう。

 


総合評価・星2つ(500円の価値無)
★★☆☆☆

 

以上