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ワンコイン・ムービ-レビュー

ワゴンセール等で500円程度で投げ売りされている映画を愛するブログ

X-GAMER

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あらすじ
「ゲームオタクがゲームの世界に引きずり込まれてえらい目に会う」

 

 本作の主人公は丸っこい顔をしたゲームオタクの男性で、勤務先もゲーム会社という筋金入りのオタクである。しかしながら彼はナードやキモオタの類ではなく、優秀で上司や同僚との折り合いもよく、社交的な友人もおり、行きつけのカフェでは上客として顔を覚えられている。久しぶりにまともな主人公を見た気がするが、彼は恋人を薬中の汚職警官に撃ち殺されたばかりで失意のどん底に落ちていた。

 

 そんな彼のもとに1つのゲーム機が送られてきた。プレイしてみると彼はゲーム空間の中に取り込まれる。ゲーム内でのダメージは実際の負傷同様の痛みを感じさせ、ゲームオーバーはすなわち死である。しかもスタートしたら途中で投げ出すことはできず、今までクリアできたプレイヤーはいない。ろくでもないゲームであるのだが、キャラクターの配置が個人の記憶や設定によって行われるため、失った彼の恋人が登場する。彼は彼女会いたさにゲームを続ける。犯罪都市、ゾンビ島、異星人との戦場。3つのステージで彼女を守ってボスを倒す。彼は彼女と別れるのを嫌がり、ゲーム内に残留しようとするが、彼女の説得により現実と向き合う選択肢を選びゲームから抜け出す。回復した彼は友人たちとバーベキューパーティを楽しみ、新しい彼女をゲットする。なおゲーム機は汚職警官に送り付け処分してハッピーエンドである。

 

 本作は肝心なところを全く説明していない。すなわち「ゲーム機は何の目的のために誰によって作られたのか」という点である。上述のゲーム機はゲームの進行具合に比例して現実世界に介入し、主人公の脳内に直接語り掛けたりもする。それだけの力を持つ存在とはいったい何なのか?ラストで出会う新しい彼女、これもゲーム内で行動を共にした、死んだ恋人を模したキャラクターが現実に現れたという流れなのだが、なぜゲーム世界から現実世界へとやってこられたのか?世界間のリンクはどうなっているのか?すべては闇の中である。こうした大事なところを脱落させて、ただ敵を倒してクリアして終わり、では話にならない。本作はただの「ゲームをプレイしてみた動画」以上でもそれ以下でもない。

 

 映像については、舞台がゲーム世界ということでCGを多用している。しかしながらそのレベルはひいき目に見てもPS2レベルである。もちろん低予算の中で頑張って作っている映画に対してCGがしょぼいなどと文句をつける気はないが、PS2の背景に実写の主人公たちを合成しているものだから非常に画面がチカチカしてぼやけてしまっている。悪趣味な印象画のようなその出来にはさすがにCGを使わない方がよかったんじゃないかと思わずにはいられない。またFPS、TPS視点を取り入れることでゲームらしさを演出しようとしている様だが、素人の手振れビデオ並みのチープな感想しか募らない。最後にボスについてであるが、彼は額に「烈」と刺青をして和服を着て日本刀を振り回すハゲである。映画界はいつまで日本という国を誤解し続けるのか、一国民として遺憾の意を表明するものである。

 


総合評価・星2つ(500円の価値無)
★★☆☆☆

 

以上