ワンコイン・ムービ-レビュー

ワゴンセール等で500円程度で投げ売りされている映画を愛するブログ

エクストラ テレストリアル

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あらすじ

「101分間点滅信号状態」

 

 エイリアンに拉致されたけど何とか助かったぜと思ったけど結局アメリカ軍に撃ち殺されたぜという本作で、最も仏罰の栄光に浴すべき怠惰は「照明バグりすぎてパーリーピーポー状態問題」である。

 

 照明系統を停電させてからエイリアンが忍び寄るという状況のため、本作は暗闇をデフォルト装備している。雷光や懐中電灯のわずかな光が一瞬の中に浮かび上がる決定的な画を創り出すといったポジティブシンキングは台湾沖航空戦の大本営発表と結果的に同種である。「暗くて何もみえないわあん」「キャー怖―い!」といった学生の避難訓練と同レベルのシーンが視聴者の神経系統に単調な浸透作戦を仕掛けてくる、その様は控えめに言って断固たる不作為犯である。

 

 UFOの発する赤い光。他にも緑の光も登場する。ポケモンショックの様にチカチカするそれら照明は品の無いクラブの照明の様で非常に頭が悪い。「とりあえずピカピカ照らして音楽鳴らしとけばそれっぽい雰囲気やろホレホレ」といった当世風の味付け演出を、弛緩と断ずることに何の抵抗もない。

 

 「脇役を雑に扱いすぎ問題」も標準搭載されている。10年前に最愛の恋人をエイリアンに拉致された保安官。彼はピストル片手に被害者の救出に従事する。そんな彼は突如エイリアンの闘魔傀儡掌を受けショットガンで頭がパーンとなってしまう。この手の映画でよく見られるストーリー中盤でのキャラクターの雑な整理である。だったら最初からキャスティングするなと言いたい。

 

 登場人物の中で一番調子をコイていたメガネのパーリーピーポー(雄)がUFOに拉致され拘束されたあげく電動ディルドをケツ穴にブッ刺されて死亡したシーン。アナルファックと形容するに相応しい本作にピッタリな、ここのみは唯一爽快感を覚えたことを告白しておく。

 

 

総合評価・星1つ(神が憐れむレベル)

★☆☆☆☆

 

以上