赤ずきんの森
あらすじ
「バケモノが暴れて役者が叫ぶ」
主人公は高校生ぐらいの女の子。彼女は避妊なんぞクソ喰らえとばかりに赤子を出産しておきながら、速攻で里親に出す母性の持ち主である。父親は同級生で、これまたクソ野郎である。主人公を孕ませておきながら、反省の色など微塵もなくヘラヘラ軽口をたたく道徳心。見ているだけで彼に蹴りを入れたくなることは待ったなしである。
このクソカップルは3人の同級生とともにキャンプに行く。ちんたら歩いていると洞窟を発見、中に入るとそこにはオッサンの生首と赤ん坊が!主人公は赤ん坊を拾って乳をあげる。
夜になるとバケモノが登場する。それは狼と大アリクイを合体させたような容姿をしている。ヤツはその鋭い牙をもって襲い掛かる。展開されるそのシーンは絶望感で溢れている。悪い意味で。
暗闇の中バケモノのうなり声がする。役者がウザったいほどギャーギャーわめく。血のりが飛び散る。改めて説明するまでもないだろう。低予算映画が誇るろくでもない伝統芸能である。
襲撃から辛くも逃れた主人公は提案する。「赤ん坊を見つけた洞窟はバケモノの住みかよ!だからあそこは安全よ!」。なんというコペルニクス的論理展開。敵の本拠地に突入すれば安全だとこの女は言ってのけたのだ。残念ながらツッコミ役は不在である。生き残った男2人は主人公とともに洞窟に入り「マーキングだ!」と叫びながら珍棒を露出、尿を射出する業務に熱中する。
やがてもどってきたバケモノの襲撃により主人公以外は無事昇天する。主人公は赤ん坊を連れて民家に逃げ込むことに成功。すると彼女は赤ん坊とそろってバケモノ化。物語は幕を閉じる。
褒めるところがない。そして粗に対してつっこんでみても楽しくない、というのが正味の感想である。赤ん坊はいったいなぜ洞窟にいたのか?主人公と赤ん坊はなぜ突如バケモノ化したのか?本作では理由は語られない。推測する手がかりすらない。なにしろ役者がギャーギャーわめいているだけの作品なのである。あえて救いをあげるとすれば、本作が上映時間70分の大長編映画であったところぐらいである。
総合評価・星1つ(神が憐れむレベル)
★☆☆☆☆
以上