テケテケ
あらすじ
「誤射にも限度がある」
仕事でくたびれたOLが帰宅途中のバスでガキ共にクッションを頭にぶつけられたあげくに路上で半身をブツ切られて死ぬという癒しのアロマが漂うシーンから本作はスタートする。
OLのシーンから一転、場面は高校へ。そこでは主人公(女)とその女友達が恋にLOVEしていた。女友達はサッカー部のチャラ男に告白したいけど度胸が無いから主人公に「代わりに告って来い。報酬は昼の弁当だ。」とMr. トウゴウの様なプロ魂を披露する。
代理告白を受けたチャラ男は「ええで」と、のび太の早撃ち並みの速度で回答。即決極まるその返答を見ていると「チャラチャラしてんじゃねーよ」という菓子をつくって売ったら儲かるんじゃないかというアイデアが浮かんだが、クッソつまらないダジャレを思い浮かべた自分を恥じて視聴へと戻る。
そしてデート開始。しかしなぜかチャラ男+女友達+主人公のスリーマンセルである。その上話題は主人公のことばかり。デートが終わった後、女友達は主人公に逆ギレ、普段通らない道を1人で帰っているところを半身ブツ切りされて死ぬ。
同時期に「テケテケ」なる妖怪の噂が広まる。それは上半身だけのバケモノであり、その接近音に気付いて振り向いたら半身ブツ切りにされ、振り向かなくても3日後に半身ブツ切りにされるというものである。どないせいっちゅうねん。
主人公はいとこの姉ちゃんとテケテケについて調べ出す。実はいとこの姉ちゃんもテケテケに遭遇していたのだ。彼女たちは文献をあたり、テケテケの正体を掴む。それは遡ること1945年、「ジャップ自滅戦争」が終わった後にやってきた米兵にレイプされた女性の霊だったのだ。彼女はアメ公にレイプされたショックとその際の破瓜の赤い血の色がトラウマとなり発狂して死亡。怨霊と化したが慰霊碑により平和が保たれていた。しかし地震により慰霊碑が倒れたから暴れ出したとのことである。
主人公達は慰霊碑を修復すべく、地元の気の弱い兄ちゃんを脅迫しつつ山道を進む。途中では「ミカサ山に行かなきゃいけないのにミサカ山にカーナビをセットしちゃったテヘペロ」とかいうどうでもいい尺稼ぎのアホシーンが垂れ流される。調査兵団もさぞお怒りだろう。
なんやかんやでぎりぎりのところで彼女たちは慰霊碑の修復に成功する。しかしテケテケの襲撃は終わらない。理由は「主人公達が赤いものを身に付けているから」である。慰霊碑に関する説明は一体何だったのか。柔軟な対応というものは現場において賞賛に値すべき事が多いが、過ぎたるは猶及ばざるが如し。交尾時に中折れしたようなフニャチンストーリーを擁護する気にはなれない。結局いとこの姉ちゃんはブツ切りにされ、主人公は発狂しておしまいである。なおチャラ男は全く活躍しなかった。何のために出てきたんだあいつ。
本作のテケテケは攻撃対象を完全に見誤っている。なぜ罪のない一般人がブツ切りにされなければならないのか。米兵にレイプされた恨みを晴らすなら米軍基地に突っ込んで舩坂弘になるべきだろう。赤い奴をターゲットにしたければよりありがたい。遠征費を出すからぜひ白頭山の将軍をブツ切りにしていただきたい。そうすれば国際社会の心労もかなり軽減されたであろうに。現代軍事の主流は少数精鋭機動軍である。ならばこそ私はテケテケにIFFをアップグレードし国防強化に努めるべきであると提案する。
総合評価・星1つ(神が憐れむレベル)
★☆☆☆☆
以上