ワンコイン・ムービ-レビュー

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デス・クローン

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あらすじ

「乳の画像を載せようか迷ったが止めた」

 

 男女4人組のパーリーピーポーがクスリをアルコールで摂取して食育を学んでいる健全なシーンが観る者の目を潤す。ビッチが乳を日光にさらしていると、そこにはヒッチハイクしている不気味な女が。彼女を載せたパリピの運命は決まったようなものだ。

 

 「この辺で西部開拓者の夫婦が遭難したの。夫は妻のために自分の肉を分け与えて無事死亡、それでも女は助からず悪魔と契約したの…」、そう語った不気味女はクロームメッキされた短銃身の回転式弾倉拳銃を取り出しパリピを脅迫する。濡れてきたでしょ?と笑いながら銃身をビッチのおまんまんに挿入、手マンならぬ銃マンを堪能する。これにブチ切れたパリピ男の奮戦により、不気味女は車外に転落、事態はこれで終わりかと思われた。

 

 しかし不気味女は復活して先回りしていた!彼女はニヤニヤと笑いながらシャベルを振りかぶり、パリピの車へ万歳突撃を仕掛けてきた!彼女が汚い花火と化したのは言うまでもないだろう。彼女の肢体が車と衝突して安っぽく爆裂するシーンは本作の数少ない笑いどころである。

 

 不気味女の復活は止まらない。彼女はチェーンソーを装備、4人中3人のパリピを斬殺することに成功する。しかし唯一生き残ったビッチが反撃して不気味女を倒す。一安心と倒れこんだところに軍人がやってくる。

 

 軍人は言う。「不気味女はクローンやで」「次はビッチを実験台にしよう」。なんやこの展開はと思っていると、不気味女が復活して軍人はHoly ShitになりThe Endである。

 

 本作の魅力は伏線を巧妙に張り巡らせた見事なストーリーテリングに見いだせるだろう。上映時間70分の内、65分を「悪魔の伝説怖ぇぇぇ」に裂いておきながら、ラスト5分で唐突に「クローン(断言)」と吐き捨てる、そのジェットコースター的な回天の一撃に、全米の股間は泣くしかないだろう。

 

 ハイレベルな美術も観る者の目を楽しませる。上映中、突然ティッシュ箱で作られたようなゴミが、人工衛星として登場した時には我が目の機能を疑った。もちろん人体の殺傷シーンで使われる模擬人体はゴム丸出しである。それでも笑いどころはある。それは不気味女の内臓が車のマフラーに絡みついた結果、車が不気味女の死体を、「Just Married!」の車がつける空き缶の様に引っ張って走るシーンだ。人間の腸って長ぇ、そんなリアリティより話の展開をもうちょっとなんとかしろと半ギレしながら筆を置く。

 

総合評価・星2つ(500円の価値無)

★★☆☆☆

 

以上