メタル・トルネード
あらすじ
「こんな世界なら消えちまえ」
レベルCの太陽フレアのエネルギーを、宇宙に打ち上げたパネルサテライトによって吸収し、電磁エネルギー化して地上へ送る。これが本作の主役である企業の科学者たちのプロジェクトである。私は理系のりの字も知らない愚か者であるが、この設定がゲイのアナルよりガバガバであることぐらいはわかる。
実験は成功、しかし地上に送られた電力が2%足りない。しかし「たった2%だろ?どうってことないぜ」とかいってなあなあにする。パーセンテージが低くても母数が大きければ侮れないと思うのだが、それは私の数学能力の無さに起因するものだろう。消費税を2%上げたら無職になる政治家がたくさん出ることがそれを立証してくれることは間違いない。
案の定その2%電力が地球のイオンパワーで竜巻と化して屋外にスクールエスケープを始める。それは金属を引き付ける性質を持っており、行く先々で爺ちゃんのメガネを吹き飛ばしたり、オバハンのトレーラーハウスを吹き飛ばしたり、鉄鉱脈をひん曲げたりする。
そして全く個性も魅力も無いキャラクター達が問題を見つめだす。「なんでこんなことになったんや」と室内でグダグダ話すアグレッシブなシーンや、風呂の中のチン毛の様にふらふらと車でぶらつくスタイリッシュなシーンが視聴者の緊張感をアップさせる。
そもそもわけのわからん疑似科学モノの理屈を真顔で長々と考えられても困るとしか言いようがない。こっちも設定がボロボロなんてことは分かって見てるんだから、ヤバイ現象がヤバい事態をガンガン引き起こすぜ!ぐらいのノリでグイグイ展開を進めてもらいたい。
しかしそう願ったところで悲劇は終わらない。棒読み俳優陣の見事な演技力に拍車をかけられた思索の果てにたどり着いた解決法は「EMP爆弾で竜巻を吹っ飛ばすんや!」である。もちろん、延々と長考を尽くしたにも関わらずEMPがなぜ竜巻に効くのかという根拠は説明されない。ラストはグローバルホークがMobius 1, FOX Twoでファッキンエンドである。
本作の最大の弱点は登場人物が多すぎることである。量の増加は質の低下。もっと人数を削ってキャラクターの個性が立つように調整すべきだったと確信している。群像劇ならまだしも本作の様な単純な頭悪い系ムービーでは少数の濃いキャラで攻めるステータス極振り型でいかないと勝ち目は無いと宣言して文を終えたい。
総合評価・星1つ(神が憐れむレベル)
★☆☆☆☆
以上