ワンコイン・ムービ-レビュー

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パリ・ディストラクション

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あらすじ

「アニマルパニック(性獣的な意味で)」

 

 パリ市の衛生当局がストライキを起こし、街中がゴミだらけになっているパリ症候群的な状況が本作の舞台である。主人公は公立病院の女医でシングルマザー、同僚の医師と別れたばかりである。この元カレは本作における傑物であると断言できる。

 

 ストライキが続きゴミはマウンテン、さらにネズミが大量発生して謎の熱病まで発生してしまう。主人公達医療関係者は対応に追われる。元カレも同様である。サルコジに似た独特のいやらしさを漂わせる彼は、てんやわんやの勤務中、主人公に「君はまだボクを愛してるんだろう?」「ボク達のキズナは切れやしない…」と愛をささやくシンガーソングライターである。勤務中に「ワイン飲もうぜ!」とボトルごと持ってくるわ、いきなり階段で主人公に抱きついてキスするわ、やりたい放題である。これが本場のセクハラオヤジか、と感心してしまったが、冷静に考えたらフランス人に失礼な気がした。

 

 そしてストーリーはちんたら進む。主人公は害獣駆除業者のイケメンといい感じになる。娘は小学校低学年と言う成熟した人格からこのお付き合いに発言する。「イケメン、一緒に晩飯食おうや」「オカン、キスぐらいはよしろや」「あのイケメンと付き合え、ワシの男を見る目は確かや」まさしく恋愛機関砲。なおこの間にも病人は続々死んでゆく。

 

 引き続きぐだぐだしていると、サルコジの悪行が明らかとなる。彼は「免疫の研究のためにネズミの遺伝子をいじくりまわしてたら、そいつが脱走してパワーアップしたんや。街で流行ってる病気もそいつのせいや」と白状する。さらに重要な情報もアンロックされる。それはサルコジの珍棒事情である。彼は主人公と付き合っていたがそれは不倫で、さらに別の女とも不倫してたらベッドにいるところを女房に見つかって家からゲットアウト宣告を受けたという恐ろしくどうでもいい情報である。病気とかネズミの設定を作り込まずに一体どこを作り込んでいるのか、これが股間のエッフェル塔なのか。

 

 なんやかんやで抗体は作れることになったから後はネズミを駆除するだけ。巣を突き止めるために主人公とイケメンは下水道に突入する。しかし主人公は緊張のあまりすっころんでしまう!イケメンは「立つんだ!」と主人公を応援、無事立ち上がることに成功する。お前はいつクララに転職したんだ。ここを見せ場の一つにしようとした意図は何なんだ。なおこの間、地上ではプールで泳いでいたハゲオヤジがネズミにビビって叫んで逃げるという人類が得するサービスシーンが挿入される。この犯罪については言及しておかなくてはなるまい。

 

 最後は「フェロモンを使ってネズミをプールに誘導して爆破して駆除しよう」という、お前もうちょっと脳みそ何とかならんのか的な名案で解決を図るも、爆破後もネズミは繁殖している…で危機感あおってエンドロールである。

 

 本作の失敗点は複数あるが、その一番は自明であろう、サルコジである。本作は「大群」「伝染病」「マッドサイエンティスト」という要素で盛り上げようとしたと思われるが、明らかにマッドサイエンティストを間違えている。極悪非道って、シモの方で極悪やられてもどうせえと言うのか。

 

「アニマルパニック!恐怖!大量の野ネズミ!性欲爆発!医者の懲りない下半身!」。遠くない未来、本作が日曜洋画劇場で放映される時はテレビ欄にこう書かれるに違いないことを予言して筆をおく。

 

 

総合評価・星2つ(500円の価値無)

★★☆☆☆

 

以上