ワンコイン・ムービ-レビュー

ワゴンセール等で500円程度で投げ売りされている映画を愛するブログ

プリースト

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あらすじ

「バイクに乗ってるシーンがダサい」

 

 人間とヴァンパイアが長年争っていた世界。その戦いは恐るべき戦闘能力を誇るプリーストなる部隊を投入した人間側の勝利に終わる。戦後の常としてプリーストたちは居場所を失う。主人公であるボウズのプリーストもベトナム帰還兵のごとく社会から温かく迎えられる。

 

 ろくでもない日々を過ごしていると、主人公の兄夫婦がヴァンパイアに殺され娘がさらわれるという事件が起こる。主人公は娘を取り返すためヴァンパイアと戦う許可を教会に求めるも「ヴァンパイアの存在を認めたらパニックがおこるやろ」「破門すんぞオラァン」と主の恵みを拝領する。主人公は「破門?勝手にしとけや」と開き直りハインリヒⅦ世と化して娘を助けに行く。もちろん主人公は無事破門された。

 

 主人公は97式戦闘機とセミの抜け殻を足して2で割ったような何とも言えないデザインのバイクで荒野を疾走する。途中で娘の恋人である保安官も仲間になる。彼は「愛した女のためなら教会などクソくらえだ」と断言するイタリア人みたいなナイスガイである。彼の装備する拳銃はモーゼルM712をダブルバレルにしたようなシブいデザインであり、とにかく彼には好感が持てる。

 

 本作のヴァンパイアはどんなやつらか。それは灰色のリッカーみたいな感じである。それがハイブとよばれる営巣地で勢力を拡大していたのだ。“ハイブ”に“リッカー”そう聞いた瞬間、「ジョヴォヴィッチじゃなくてヨーヴォヴィッチよ」と幻聴が頭をよぎったが気のせいだろう。

 

 戦力を整えたヴァンパイアは鉄道をつかって人間の街に乗り込んで侵略しようとたくらむ。主人公はこれに飛び乗り企みを阻止しようとするが、そこにボスが立ちはだかる。それはかつて主人公の前で戦死したはずのプリーストだった。彼は言う。「人間よりヴァンパイアの魂の方が清らかなんや」。もちろんどこがどう清らかなのかについて説明はなされない。彼は言う。「死にかけてたワイはヴァンパイアクイーンの血のパワーで人間ヴァンパイアになったんや!クイーンに忠誠を誓うんや!」。どう考えても洗脳されてるとしか思えない。

 

 「敵のボスに半殺しにされた奴が超人になって復活する」、この状況を冷静に考えた瞬間、「どうだ?人間であることと引き換えに手に入れた俺の力は!」との声が南極基地から聞こえてきた気がしたが気のせいだろう。関係ないがVeronicaは名作である。特にBGM。

 

 ボスは強かったが女プリーストが爆弾を鉄道にぶっつけて敵は昇天。クイーンとの戦いはこれからだ!でエンドロールである。

 

 アクションはそこそこ、キャラ立ちも中々、CGもマトモなので良作の様な気もするのだが、私がひねくれているのだろうか、どうしても、いろいろつまみ食いして作ってるな臭を振り払うことができなかった。

 

 

総合評価・星3つ(500円の価値有)

★★★☆☆

 

以上