ワンコイン・ムービ-レビュー

ワゴンセール等で500円程度で投げ売りされている映画を愛するブログ

マシンガン・パニッシャー

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あらすじ

「パニッシュされるべきは配給」

 

 かつてYouTubeでバカどもから支持を集めていたが、現在では無事駆逐されたファスト映画とかいう動画群を、皆さま覚えているだろうか。本作はそのファスト動画の連続結合体と言っても過言ではない質の高さを誇っていると言えば、その程度を推し量っていただけるだろうか。

 

 「この人は誰々です」「今はこういう状況です」「彼の心境は~です」といった耳障りなナレーションが本作の過半を占める。青酸カリでユーモアを殺し去ったキートン山田の様な調子で断続的に視聴者を制圧射撃するこの天からの声に続き挿入される小規模なアクション映像はバラエティ豊かである。オッサンがオッサンをボコる。これが敵の数だけ続く。では敵は何人いるのだろうか。答えは10人である。味のしない金太郎飴を10個舐めた後の口がどんな感触になるか想像すれば本作の恐ろしさに迫ることができるだろう。

 

 「撃って撃って撃ちまくれ!!」「壮絶な“殺し屋”ガンアクション!!」とパッケージに威勢よく躍るコピーが保証する通り、本作ではヘッドロックからの首折りや金属バットによる殴打といったバトルシーンがモニターから硝煙の匂いを漂わせることに成功している。

 

 本作で主人公がマシンガンを使ったシーンが無いわけではない。91分の本作のラスト15分で、主人公はマシンガン(正確にはアサルトライフルだが)を45秒間撃ちまくる。ハゲのオッサンが「うほぉ~」とかいいながらAK47の引き金を引き続ける。この映像から何かの贖罪としての価値を見出すことは私にはできなかった。

 

 

総合評価・星1つ(神が憐れむレベル)

★☆☆☆☆

 

以上