ワンコイン・ムービ-レビュー

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ミッキーのゲーム 世界停止へのカウントダウン

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あらすじ

「ヘタレのスタンドプレイ」

 

 ガキどもが海賊をシバくという「だからどうした感」が半端ない本作は、特に褒めるところがない量産型のゴミ映画である。

 

 主人公の雄ガキはアナルファックとしか形容しようがないクソッタレモヤシボーイである。彼は「俺は天才じゃない、平均だ」と己の無能を嘆く日々を送っていた。ところがある日、彼は選抜され地球防衛軍に入隊する。そのなめらかな脈絡はさびれた田舎のローラーコースター以下である。

 

 そんな彼は訓練(クッション付の棒で突っつき合うゲーム)でボコられて速攻でイジける。「俺はダメンズだ・・・」と彼が漏らした一言を聞いて「今さらかよ」と思わないホモサピエンスは存在を許されないだろう。

 

 フィクスィオンなんだからと、映画の評価にはかかわらない点ではあるのだが、ティーンエイジャーを選抜して防衛軍で教導するという構図を見た私の脳を「少年兵への洗脳」という文字列が駆け抜けていったことだけは告白しておく。

 

 一方ヒロインの女には好感が持てる。彼女はデブでもガリでもない絶妙な丸顔を搭載したアマゾネスであり、ドライブとキーピックのスキルを持つ。何のスキルも持たないアナルファックとはえらい違いである。そんな彼女はアナルファックがへこたれた時にメンターとして励ましのお便りを読むというめんどくさい仕事を割り振られている。

 

 他には、ただ存在しているだけのおじいちゃんキャラや、大してライバルになっていない金髪男や、ヒロインと恋の鞘当てを演じないクセ毛女といった、いてもいなくてもどうでもいい魅力あふれるキャラクターがモニターを汚していく。

 

 アナルファックは「チームワークこそ至宝」と供述し、悪党と戦うが、その戦闘スタイルは「独立・分散した支隊による各個撃破」であり、これのどこがチームワークなんだと捻った首がねじ切れることは必須である。

 

 ラストはアナルファックがハイパーエネルギー(笑)の暴発を「1人で」引き受けて昇天した、かと思ったらひみつ道具のおかげで生きていましたという感涙のチームプレイである。

 

 こんなやつに生還する価値はあったのかと、つぶやいた私の魂は、汚れた、救済を必要とするものなのだろうか。政府の見解が待たれるところである。

 

 

総合評価・星1つ(神が憐れむレベル)

★☆☆☆☆

 

以上