ブラックスクール ★★★裏黒★★★
あらすじ
「文化祭」
ガキの頃から殺し屋として育てられた学生が闇の仕事(核爆)に従事してバトルする。筋はこれだけである。本作のほとんどは戦闘シーンによって構成されている。
ではその戦闘シーンは評価に値するであろうか。答えはアンポシーブルである。悪くないところもある。運動の可動域はそれなりに広いしスピードもそれなりなのだ。が、重さが足りない。それは致命的な褥瘡となって運動を凌辱する。結論として本作のアクションシーンは高速ラジオ体操の域を出ない。
幕間の猿芝居は致命傷となって作品を蝕む。高校卒業後、OBと呼ばれる存在になった旧日本兵顔の金髪チンパンジーが「うーん、ヤバい!」とコメントをくれる。何か言っているようで何も言っていない非生産的な再生産は実にブルシット・ジョブである。
まるで存在感がない刑事たちがなぜかベレッタ92FのINOXを装備している点も鼻についた。お前それ絶対モデルガン屋で適当に買ってきたやつだろ。ピストルと言えばベレッタという単純な発想が私をいらだたせる。それすなわち自己嫌悪である。中学生のころバイオハザードをプレイしたことがきっかけでキモオタに目覚めた私もまたピストル=ベレッタ教の隠れキリシタンなのだ。
「アクションは描けていても組織が描けていない」これは何のミリタリー雑誌だっただろうか、記憶は定かではないが、確か『S.W.A.T.』(ミシェル・ロドリゲスが出ていたやつ)を評価した一言だったと思う。その言葉を借用して改変しよう。本作はアクションも組織も描けていない。ただの素人動画である。
総合評価・星1つ(神が憐れむレベル)
★☆☆☆☆
以上