ワンコイン・ムービ-レビュー

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ジュラシック・プロジェクト

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あらすじ

「恐竜の看板で市民を欺罔せんとする量産型POVモノ」

 

 ”本記録映像は、専門家により本物と証明されている。これにより、科学者たちの自然界に対する研究は激変するであろう。”

 

 今になって思えばこれは暗示だった。さらっとパッケージを眺めた程度では本作がPOVモノであることを見抜くことは難しいだろう。さらに馬鹿豚ポップコーンを自認する私の知性は「恐竜」の2文字によって正常な判断を欠いていた。喜び勇んでDVDを購入しPS4に挿入した刹那、ハンディカメラを握りしめたヒゲデブの映像が映し出される。その瞬間の落胆と暗鬱はきっと血の味がした。

 

 本作でカメラマンとして活躍するアゴヒゲモジャモジャのクソデブは場をわきまえずカメラをブン回し、くだらないジョークで場の空気を破門する愚の司祭である。彼がパートナーの女性と痴話げんかしたり、配慮の無い発言で皆のひんしゅくを買い嫌われ集団から孤立していく様子が本作のほとんどを占める。上映時間105分中三分の二ほどがヒゲデブのくだらないホームビデオによって錬成されているといえばその高邁な芸術精神を理解していただけるだろうか。

 

 ところで、俳優にはスクリーンに映える顔と映えない顔があるという意見がある。残念ながら私は審美眼を持たない馬鹿豚ポップコーンであるため、いわゆる一流と呼ばれている俳優に関してそれを鑑定することは不可能である。しかし本作においては?本作の主人公であるハンディカメラのクソデブはスクリーンに映えるだろうか?あるジャンルにおいては映えるというのが私の結論だ。そのジャンルとはポルノ映画である。

 

 薄汚いヒゲ、脂ぎった顔面、胡乱な瞳、全てパーフェクトである。こんな映画に出ていないで、彼は今すぐJAPANのHENTAIなCOMPANYで腰を振る作業に従事するべきである。きっとキモ男ジャンルでブレイクできるだろう。

 

 POVの宿命である「お前それ今カメラ回してる場合ちゃうやろ問題」や「このシーンいる?問題」という泥土に対して本作は全力でスタックしている。加えて主演男優の気持ち悪さは一級品でありそれは半ば彼への憎しみとなって表出する。

 

 POVとは何か?それはPorn of Videoだよ!このジャンルが一時期流行ったからそれにのっかって適当にカット集を作りました。これのどこを評価すればいいのだろう。残念なことは1つ。恐竜に魅力が欲しかった。現場からは以上です。

 

 

総合評価・星1つ(神が憐れむレベル)

★☆☆☆☆

 

以上