ワンコイン・ムービ-レビュー

ワゴンセール等で500円程度で投げ売りされている映画を愛するブログ

グランド・クロス ドゥームズデイ・プロフェシー

f:id:public-technocut:20190827000346j:plain

あらすじ

「あばばばば(寿命削減)」

 

 2万6千年に一度おとずれる、太陽系と銀河系の赤道面が直列したとき世界は終わる。一目でお分かりだろう。本作は偽科学盲信万歳突撃系の啓蒙書である。「おおいぬ座の謎が解けた・・・」だの「イースター島のモアイは人類守護の最終兵器なのよ!」といったインチキ科学がお茶の間を教化すること間違いなしの逸品だ。

 

 雑誌の校正者をしているオッサンと考古学者のオバハン。預言者(笑)の導きにより2人は出会う。なお預言者(失笑)の活躍はここだけである。彼は寿命を蕩尽しアーメンハレルヤピーナツバターと化した。

 

 預言者(爆笑)から託された預言の杖をめぐって主人公たちは政府のエージェントと火花を散らす。そこに先住民族のジジイがやってきて「先祖の土地がどうたら」と喋ったあと無事銃で撃たれて負傷するお茶目なシーンも展開される。

 

 なんやかんやで主人公たちはエージェントと和解し山中にある“地球防衛用モアイ”の起動に取り掛かる。そこに新たに表れたのはアメリカ軍の将軍。彼は巧みな弁舌で主人公たちに安全保障を提供する。

 

「モアイは起動しなくてもええんやで」

「人類は助かる。何故かって?適者生存だよチミィ」

「そして私は神になるのだ」

 

 うーん、この三段活用。文脈ガン無視で神への道へを拓くフロンティアスピリット。さすが自由の国アメリカというべきか。フォーエヴァートランプ。メイクアメリカグレイトアゲイン。

 

 もちろん将軍は無事死亡した。彼は預言の杖を握った瞬間電気ショック状態に陥り「あばばばば」とかいって死んだ。特に悲しくもない、惜しまれぬ命であった。

 

 最後は北斗七星の形に直列したモアイがレーザービームを天空にぶちかましてハッピーエンドである。そこには『北斗の拳』の七星点心と『エースコンバット04』のストーンヘンジを足して味噌汁で割ったような余韻が漂っていた。

 

 

総合評価・星3つ(500円の価値有)

★★★☆☆

 

以上