ワンコイン・ムービ-レビュー

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サファリ

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あらすじ

「ガオーキャーマジパネェウギャー」

 

 本作はテンションあげぽよ知能低いウェイウェイ系パーリーピーポーがサファリツアーで調子こいて狩猟区に突撃、そこで映画界の神の見えざる手によって車が故障、徒歩で脱出を試みるもライオンに喰われて無事死亡という心温まるファンタジックハートフルコメディである。

 

 本作はいわゆるPOVモノでもある。ハンディカメラを通してパーリーピーポーがアホ面さらしてドツボにはまってゆく様を81分間眺めるという真実のフェイクドキュメンタリーだ。当然ながらこのスタイルは「お前この状況でカメラ回してる余裕あるんか問題」を避けて通ることができない。崖から女性が滑落し背骨と肺をやられて昇天するシーンや、発煙筒を使いライオンの群れから辛くも逃走するシーン、廃屋で見つけたショットガンをいじくりまわしてたら暴発して頭部爆散のシーンなど、アホな行動からガチのピンチまでずっとハンディカメラに映っている。自分も危機にさらされる中、目の前で仲間が死んでいく、その様子をカメラに収め続けるなど、こいつの心臓は鋼鉄か何かでできているのだろうか。いや、我々はこんなカメラマンを1人知っているはずだ。それは『ちびまる子ちゃん』に出てくるたまちゃんのお父さんだ。彼の撮影に対する執念は喜劇を超えた変態だった。「こっちを向くんだたまえ!」彼の怨霊が本作にとりついたのだろうか?実にリディキュラスな解釈ではないか。

 

 本作は私の脳みそ同様中身スカスカのアホ映画であるが、クソ生意気にも終盤において「私たちがこんな目に合うのは、人間が狩りをしていることへの罰なのよ!」との主張が見られた。狩りは関係ない、お前らがツアーのルールを守る知能を持っていなかったことへの罰だろといってしまえばそれまでだが少し考えてみたい。

 狩りへの罰と言いつつ襲われているのはハンターではない。ライオンは交戦当事者であるハンターではなく、ソフトターゲットであるパーリーピーポーを狙うという構図が見えてくる。ならば本作はテロの恐怖について描いた作品とみることができるのではないだろうか。こじつけもいいところである。

 

 最後に皆さんお待ちかね、ミリタリー系キモオタの銃火器チェックポイントの時間です。本作ではハンターらしき男たちが何故かガリルで武装していました。これは適切な武装でしょうか?みなさんはアサルトライフルで猛獣と戦いたいですか?俺は絶対嫌である。

 

 

総合評価・星2つ(500円の価値無)

★★☆☆☆

 

以上