ロード・チェイサー
あらすじ
「福岡県警は悪くない」
主役であるオッサンはいい歳こいてヤクを嗜み深夜にツレとバイクで走り出す模範的チャンプロードである。このクソ共はある日、マフィアと警察が銃撃戦で相討ちになった現場に落ちていたダイヤをパクって「俺達大金持ちやで」と調子に乗ってストリップクラブで女の尻を撫でまくる。
そのくせ翌日になった瞬間「ヤベーよこれマジでヤベーよ」とパニくりだし、内ゲバ気味になる。これのどこがツレなんだか。あげく彼等には、いまからでも警察に素直に通報して謝るという発想はミドリムシほどもない。「怖いのは嫌じゃ!でもダイヤは金にしてワシは金持ちになるんじゃ!」とローリスクハイリターンの考えから脱却できない。バフェットが見たらさぞかしリスク管理に長けた人材として抜擢を受けたであろう。
終始ダラダラと怖い怖いと言い続けつつも、ストリップクラブで女の乳首を吸ったり、いきずりで関係をもったストリッパーから「本気で愛してるの」とか突然前触れも無く展開が愛にインクルードされて私の脳は機能停止寸前に陥った。
ではこのクソと対抗関係にあるマフィアに救いはあるかと聞かれれば即答でNonである。マフィアの殺し屋たちは散々「俺達はプロだ」「失敗はありえない」とほざきながら秒殺されていく。まさに一銭五厘である。
マフィアのボスに至っては、モヒカンを逆にしたようなセンタリングハゲ的スタイリッシュをマッシブに誇るチワワみたいなチビで臭そうなオッサンであり、挙句の果てには着ているYシャツから乳首が浮き出ているおまけ付きである。どう考えてもミスキャストとしか言いようが無い。
ラストはマフィアと警官隊が撃ちあっている中をご都合主義で脱出成功、大阪のババアみたいな紫のスポーツカーに乗ってストリッパーとチュッチュしていたら対向車線にはみ出して人様を巻き込んで事故ってEndである。ホーリーシットである。
素人目にもわかる棒読み演技。時間稼ぎのためだろう、ダサいラップと共に提供される街の風景映像。オッサンが棒立ちでモデルガンを撃ってるような迫力あるアクションシーン。擁護できる点は何一つなく、あったとしても擁護したくない。
「落し物はお巡りさんにとどけましょう」この幼稚園の終礼での訓示を88分と言う時間で薄めたカルピスが本作の正体である。どう見てもくず人間です。
総合評価・星1つ(神が憐れむレベル)
★☆☆☆☆
以上