ワンコイン・ムービ-レビュー

ワゴンセール等で500円程度で投げ売りされている映画を愛するブログ

ボムシェルレイダー

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あらすじ

「パッケージの下乳はシリコンです」

 

 主役の女性がずっとマスターベーションを続けている。彼女が絶頂に近づくにつれ室内に風が吹き荒れる。冒頭わずか5分少しのこの旋風のオナニーを見た時、私は本作が恐ろしい映像兵器ではないかとの恐怖に駆られた。オナニーが終わったかと思えば窓から侵入したセクシーなメッセンジャーレズビアンセックスが始まる。主人公がメッセンジャーの乳首を北斗百裂拳の如く舌で連打する光景、開いた口がふさがらないとはこのことである。

 

 翌夜、メッセンジャーに告げられた屋敷に出向くと、そこにはアホみたいな博士がいた。彼はブラッシングされていない陰毛みたいなあごひげを生やしたハゲであり、一見するとズル剥けの男性器の様な姿をしている。彼こそはまさしくチンポ界のドウェイン・ジョンソンである。このチンポ博士は主人公に「生命を造る聖なる子宮を3つ探してこい」と言う。子宮は生命を造る臓器だと習った保健体育の授業が無価値であったことが本作で明らかにされた瞬間である。子宮は特別なものであり、常人の手の届くところには無かったのである。やはり日本の教育界は腐っている。

 

 1つ目の子宮はアラビアの王子が持っているという。その道程で主人公は砂漠を歩きながら「熱いわ」といい全裸になって水筒の水を全身に被り効率的に水分補給を行う。そして王子の住む豪華なボロテントに忍び込むと、そこでは踊り子が2人でストリップをして王子を楽しませていた。主人公は王子の飲み物に睡眠薬を入れ、王子が眠っている隙に子宮を盗もうとするが、王子は睡眠薬を見抜いてしまう。こうなるとどうなるかは自明である。それは踊り子との3Pレズビアンセックスである。テントの中でオオゥオオゥくっそやかましいシリコン乳のタコ踊りを見ていた王子は股間のテントを膨らませ、せっかく見抜いた睡眠薬入りの飲み物を飲んでぶっ倒れる。踊り子達もイッてしまって足腰が立たない。1つ目の子宮、ゲットだぜ!

 

 2つ目の子宮はズールー族の戦士が古来から守護し続けているという。この女戦士は戦闘能力において主人公を圧倒、「私は1000年もの間この秘宝を護り続けてきた!」と誇らしげに叫び、槍を高々と掲げとどめの一撃を主人公に与えようと猛進する。主人公はかろうじてその槍を避けることに成功した。これでお互い武装は無い。己の培った格闘能力の差によって生死が分かれる。格闘とは何か。自明であろう。それはレズビアンセックスである。泥レスのつもりだろうか、主人公と女戦士はきったねえ泥水の中でキスと愛撫の青姦である。性欲が満たされた女戦士は秘宝をあっさりと主人公に手渡す。お前の1000年ってマジで価値あったのと問いかけたくなるが、レズビアンセックスなら仕方がない。

 

 最後の子宮はチベットにあるという。主人公とモブキャラの女は尼僧に変装してなんか怪しげな洞窟に入っていく。そこに子宮はあるものの、日本刀で武装した守護像が2体。像は語る。「子宮を手にすることができるのは欲を捨てたものだけだ」すなわちブッダに帰依せよと言うのである。そして主人公は言う。「ブッダにこの身を捧げます」私の様な低学歴低収入のアナルファック人間の知性で考えるならば「宗教的に身を捧げる」という言葉の意味するところは「戒律に従い己を鍛えること」であると考えてしまう。しかしハイスペック主人公は文字通り身を捧げる。もちろん守護像2体と3Pレズビアンセックスである。ブッダもさぞ満足していることだろう。こんな光景見せられたらそりゃ立川でバケーションしたくもなるだろうなあと考えていると守護像がオーガズムを感じて子宮コンプリートである。

 

 集めた子宮を主人公から不合理に奪い去ったチンポ博士は「これで俺の男の力は蘇るのだ」と高らかに宣言している。要するにお前のEDを直すために世界を股にかけたレズビアンセックスが展開されたのか。チンポ博士に2つ言いたい。1つ、EDは何も恥ずかしい症状じゃないんだからプロのカウンセラーや医者に相談しろ。2つ、そのついでに知能検査を受けてこい。

 

 ラストはチンポ博士の部下と主人公がエアガン以下の迫力ある銃撃戦をくりひろげチンポ軍団は全滅。主人公と生き残ったモブキャラは自宅のプールでローションを塗りあう。そして爽やかなラスト、それは言うまでもないだろう。レズビアンセックスである。

 

 本作視聴中に何回「これパロディAVじゃないよな?」と不安に駆られパッケージを確認した事だろう。たしかにR-18のマークはついていたし「ヘア無修正」とかいうどうでもいい情報を見逃していたのは事実私の観察眼が至らなかった点であった。しかしレーベル自体は通常の映画配給会社である。そもそもAVにしては男が出てこない。おちんちんの収納シーンが無い時点でこれをAVとは認めることはできない。

 

 あくまで仮説の域を出ないが、本作はある種の煉獄ではないだろうか。私の様に「おっ、このDVDエロそうで笑えるんちゃうか」などと気楽に考え購入した愚民をレズビアンセックスにより啓蒙し、その罪をシリコンの乳で清め、主体思想の下アッラーアクバルさせるための悪の教典ではないのか。男という下劣な生き物の判断能力が下半身に装着された珍棒なる器官によって左右される限り、本作の様なブービートラップは世界から消え去ることは無いだろう。

 

 

総合評価・星5つ(Ce n’est pas Dieu possible)

★★★★★

 

以上