ワンコイン・ムービ-レビュー

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バトルフィールド TOKYO

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あらすじ

「東京を舞台にする必要あったの?」

 

 主人公はジャーナリストの姉妹。彼女達は地球温暖化について日本の環境省を取材するため東京にやってくる。彼女は大臣に面会すると「京都議定書に参加しないアメリカに経済制裁をしないのですか?」と奇襲攻撃の様な質問をぶん投げる。同盟撹乱を狙ったロシアのスパイかお前らは。と思っているといきなり地震が発生し、地中から化け物が現れる。この化け物は雄叫びこそ「オオオオン」と勇ましいが、ビジュアルが少ししか出ない上、出来があまりよろしくない。その姿はひいき目に言えばゴボウ、直截的に言ってしまえば一本グソである。

 

 その後は化け物から逃げる過程が彼女たちのハンディカメラの映像のツギハギで明らかになっていくのだが、そこに写っているのは手振れが激しくピントの合っていない姉妹の顔面がほとんどで周りの情景はよくわからない。モブキャラもクソである。脂ぎった天パの白人メガネはいきなり登場して何の役にも立たずに死ぬし、化け物にライフルを撃っているのはユニクロで売っていそうなパーカーをきたオッサンである。地下に逃げた先ではバグったジジイが「アメ公が水を汚したから神様がキレたんや」とラリった供述を選挙カーの様に繰り返す。なおこの発言の意図するところは最後までわからなかった。

 

 公安組織の活動も意味が分からない。警視庁も自衛隊も組織的行動を見せず、在日米軍の飛行機がたまに飛んでいるだけである。ラストの方でやっと警察官が2人出てくるが、凄まじく貧相な面に汚れた偽物の警官服で現れた彼らはどうみても朝鮮人民解放軍の下級兵士にしか見えない。なお、彼らを含め登場する日本人の発音はみんなクソである。おそらくは中国系か韓国系の俳優さんだろう。棒読み以下のセリフからは大和魂以外の何物も感じることはできない。

 

 姉妹の妹はビデオにジャーナリストとしてメッセージを残す。「私は実はバージンで、昼ドラが好きなの」このメッセージがピューリッツァー賞に値することを疑う霊長類は皆無であろう。なんだかんだで姉妹は死んでジ・エンドである。

 

 まともな日本人俳優はでてこない、日本の公的組織は活躍しない、出てくる化け物は地中から生えたウンコ。本作は一体何故日本を選んだのか?日本に喧嘩を売っているのであればバトルフィールドという本作のタイトルもある種の宣戦布告と受け取れなくも無いが、全ては謎である。

 

 最後に細かいところであるが、作中で「機動隊」という単語を「ミリタリーポリス」と呼称していたのが気にかかった。ミリタリーポリスの正しい翻訳は「憲兵」であり、日本においては自衛隊内の警務隊が相当する。日本は戦後米軍に倣って軍内警察タイプの憲兵方式を採用しており、それは一般の警察権を行使しない。戦前の旧日本軍憲兵は大陸型を模範としたため一般警察権を行使可能であったのだが、この差異について色々調べてみるのも面白いのではないだろうかと思ったが映画と全然関係無いなこの段落。

 

 

総合評価・星1つ(神が憐れむレベル)

★☆☆☆☆

 

以上