ワンコイン・ムービ-レビュー

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U.M.A ビッグフット・アタック!

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あらすじ

「ゴリラの着ぐるみが町で暴れる」

 

 本作の見どころはビッグフット対元ヤン女警察事務員のバトルである。重量差をものともせず互角の戦いを繰り広げる彼女は、バタフライナイフとライオットシールドを供に舞う。その様はさながら古代のヒスパニア歩兵のようだ。

 

 さて本作を貶そう。密猟者が麻酔銃でビッグフットをゲットしたぜ!でも保安官にみつかって牢屋にぶち込まれたぜ!この冒頭のセットアップ。なぜか保安官は密猟容疑の被疑者に対して何を密猟したのかというチェックを怠るファインプレーを露呈する。結果麻酔が切れたビッグフットが大暴れするわけである。職務質問をしない現場警官にどれだけの価値があるのかを再確認させてくれる教材としてなら価値があるのかもしれない。まあ、リアリティを追求しすぎても無粋か。この程度の瑕疵は寛容の精神に従って見逃そうではないか。

 

 では見逃せない瑕疵について語ろう。それはセットアップした舞台を全く活用できていない問題である。警察署で拘留されていた犯罪者が脱走、武器庫から武器弾薬を奪って電気系統をダウンさせた!ろくな武器もなく山中に孤立したクソ田舎の警察署。うーん、ラクーンシティ。閉鎖空間のセッティングはわりかしちゃんとしているのだ、が。

 

 登場人物たちは閉鎖空間警察署という絶好の舞台から転進しアウトドアではしゃぎまくる。前述の女警察事務員しかり。主人公のオッサンは四輪駆動のバギーに跨ってビッグフットと鬼ごっこをする。うーん、この開放感。なんのためのセットアップだったんだ。

 

 幕間のコメディシーンがやたら冗長なのもマイナスポイントだ。ビッグフット同好会なる知能の低い集まりに所属するデブとメガネが一般人に職質したり女の着替えを覗いたりする青春の突風は、作品に緊張緩和の空気を流し込んでくれる。オーバーキル気味に。

 

 本作を視聴した犠牲者の中には「ビッグフットが遊園地のキャストにしか見えない」と供述する方もおられるかもしれない。しかしその程度のことを問題にしていてはこの業界で正気を保つことはできないとだけ述べておこう。予算や!世の中金や!(発狂)

 

追伸

金のための労働という、人類に課せられた原罪により、更新頻度が著しく落ちていることをお詫び申し上げます。

 

 

総合評価・星1つ(神が憐れむレベル)

★☆☆☆☆

 

以上