ワンコイン・ムービ-レビュー

ワゴンセール等で500円程度で投げ売りされている映画を愛するブログ

ところてんの女

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あらすじ

「食べ物を粗末にするな」

 

 いつの時代にも「性」はあった。これまで誰も手をつけてこなかった「平民たちの性風俗」を描く!パッケージに踊る売り文句を見てなかなか面白そうじゃないかと期待した私はやはり真正の愚か者である。パッケージに何かを期待しても必ず裏切られる。もちろん良い意味で裏切られることもあるが大半はそうでもない。本作はその大半の内に分類される産業廃棄物である。

 

 とあるお侍様が風俗嬢にお熱でした。お侍様は風俗嬢にこっそり手紙を届けるために飛脚を雇いました。飛脚も風俗嬢に恋をしました。風俗嬢はどちらも選ばずに街から去り、数年後にまたもどってきました。おわり。というのが大まかな流れである。

 

 「平民たちの性風俗」を掲げて挿入されるポルノシーンはどのようなものだろうか。風俗嬢は昼はところてんの屋台を営業し、夜はところてんプレイを売っている。彼女は客の手にところてんを絞り出す器械を渡して叫ぶ。「私の秘所にところてんをブッかけてぇん!」。

 

 この時点でDVDを叩き割りたくなる衝動に駆られたが我慢して視聴を続ける。すると彼女はところてんを客の体に塗りたくりローションプレイをおっぱじめる。おそらくこれらのシーンは現代消費社会が抱える食品ロス問題の深刻さについて語ろうとしているのだろう。そうとでも思わなければ冷静さを保てない。

 

 風俗嬢の同僚には「水あめ」なるコードネームを持つ女も存在する。もちろん彼女は客の体に水あめを塗りたくりローションプレイをする。同じことの繰り返し。これが反復と呼ばれる技法でないことだけは確かである。

 

 ポルノシーン以外に目を向けても救いは見いだせない。ストーリーの背骨を成すのは飛脚が風俗嬢に手紙を届けるという、いわゆる「おつかいミッション」である。主人公ポジションにいる飛脚は字が読めない愚鈍な男という設定である。その彼はたびたびアップショットで写し出される。何の意図があってのアップショットなのか私にはわからなかった。この「当世風の味付け」的な大写しによって引き立てられるのは当然のことながら愚鈍な男のバカ面である。

 

 総括しよう。本作はバカ面野郎が退屈なお使いミッションをこなしつつ、食べ物を粗末にしたくだらないローションプレイを楽しむ意欲作である。もちろん私は学も教養もない愚か者である。よってもしも、「江戸時代にはこういうローションプレイがあったんだよ!」とソース付きで提示されたなら謝罪する用意はできている。しかしながら現有の知識経験で本作を評価するならば、まごうことなく、本作は肥溜めに落としても問題ない部類のゴミクズである。

 

 3回にわたってポルノ作品を取り上げてきたが、手持ちがなくなったので、普通の女の子に戻ります!(ポルノはまた取り上げたい)

 

総合評価・星1つ(神が憐れむレベル)

★☆☆☆☆

 

以上