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ミリタリー大作戦 ~シュミット教官大暴れの巻~

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あらすじ

「テロリストに狙われた中東某国の王太子夫妻を守れ!」

 

 本作で任務にあたるのはドイツ軍の暴力教官とボンボンのデブ兵士である。彼らは道中でゲイやフェミニストを地味にディスりつつ、悪者はラストで敗北しハッピーエンドである。

 

 パッケージによれば、本作はフル・スロットル・ミリタリー・アクション・コメディらしい。そのギャグの程度は、「葉巻を吸ってたらダイナマイトの導火線に引火しちゃったぜ!小便で消そう!」といったレベルである。人によってはこれで笑えるかもしれないが、私の表情筋が94分間動かなかったことだけは告白せねばなるまい。

 

 ミリタリーと言うだけあって、登場する銃はそれなりに多かった。ワルサーP38H&K VP70(ストック付)、エルマ・ベルケMP40、UZIモーゼルKar98k、StG44ハーネル、パンツァーシュレック、よりどりみどりである。テロリストのボスが握るシルバーのCZ75は良かった。第三世界の上品なボスには、東側の気品ある銃がよく似合う。

 

 戦車まで登場する。砲身がプラスチック丸出しでぶよぶよしていたため、当初はゲンナリしたが、よく見てみれば車体がⅡ号戦車のそれなのである。砲塔だけ換装したのだろう。モニターの中を駆け回るこの老兵を見ているとピースフルな気分になってくる。もう彼は美大に落ちてクソみたいなサークルを立ち上げたオッサンの命令など聞かなくていいのだ。

 

 他に見どころと言えばゲイのバレリーナたちが踊るところぐらいだろう。オイルでテカテカに輝いたムキムキの筋肉を数分間眺めていると筋トレへのモチベーションが沸く、かもしれない。

 

 総括してみれば、本作の楽しみ方は「コメディ要素は期待しないで銃と戦車と筋肉を見ろ」という悲惨なものであった。これ映画じゃなくてPVちゃうんか。コメディ映画なのにコメディ期待するなて。そういえば作中登場する特殊部隊の狙撃兵がスナイパーライフルではなくノーマルのG36を使用していたが、あれは笑いどころだったのだろうか。

 

 以下は配給という名の巨悪による所業のため、作品の評価に関係しないところであるが、本作のDVDにおいては「女子アナによる作品ナビゲート映像」なるものが収録されている。せっかくだから見てみるかとクリックすると、展開された話の内容は、「同僚のアナウンサーが電柱にぶつかってドジっ子(笑)」「好きな服はノースリーブ♪」といった映画と密接にかかわるモノであったため、私は彼らを略式裁判ののち銃殺したい欲望に駆られましたよ。

 

 

総合評価・星1つ(神が憐れむレベル)

★☆☆☆☆

 

以上