ワンコイン・ムービ-レビュー

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アンドロイドコップ

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あらすじ

「人間の刑事とアンドロイドの刑事がコンビを組み、誘拐された市長の娘を救出する!」

 

 本作の優れていない点は数多いが、その最優秀賞としてクドいコメディシーンを挙げることができる。主人公である黒人男性刑事とその相棒のアンドロイド、この2人のかみ合わない会話を笑いどころにしようというのは思いついて当然だろう。しかしそのシーンは例えば、武器を持った暴徒を眼前にして、「お前にはユーモアってもんが無いのか!」「ユーモア?ソレハナンデショウ」「大体お前ってやつはなあ略」とやりとりするような冗長なシーンの投入である。吉本新喜劇なら、相手が「無視すな!」とツッコミを入れてくれるだろうが本作にはそれがない。危機を目の前にしてだらだらとおしゃべり、こんなシーンが連続して流れていく様はウィリーする霊柩車を見ているようで寒気を覚える。

 

 アクションシーンで使用されるスローモーションも悪手である。なにせ役者の銃の構え方が余りにもなっていない。脇はだらしなく開き、ストックは宙に浮いている。このだらだらした脂肪の塊の様な動作に色を添えるのはプラスチック丸出しの低品質ブロップガンである。これらをスローモーションでじっくり眺めたところで誰が得をするというのだろうか。

 

 アンドロイド刑事についてであるが、パッケージの様な全身フルアーマーで出てくるのは登場時間の4割ほどである。残り6割ではヘルメットを外して登場する。顔はもちろん生身の人間である。全力で無表情を維持しようとする姿がいじらしいが、正直サンダーバードの人形みたいで不気味だし、ところどころで唾飲んで喉が動いている。人間フェイスにする意味あったのか。パッケージの方がマシであると断言する。

 

 あげくラストでは黒人刑事も実はロボットやったんや!という事実が明らかにされ、人間&アンドロイドのバディものという大黒柱を発破解体する。そして族車で黒幕に突撃をかけてWe winである。

 

 唯一評価できるのはこの族車のデザインである。4ドアセダンの全周を金網で覆い、どこから手にいれたのかわからないトゲトゲを張り付けたあげく、バンパーには「DIE」と書かれている。ハイパー頭悪い系デザイン、偏差値で言えば39ぐらいだろうか。そう、偏差値39の生徒がマシに見える、それが本作であると言えば結論は自明だろう。

 

 

総合評価・星1つ(神が憐れむレベル)

★☆☆☆☆

 

以上