ワンコイン・ムービ-レビュー

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宇宙生物X

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あらすじ

「世の中金や」

 

 地震により露になった洞窟。そこに足を踏み入れたバカップルや軍人の兄ちゃんたちが次々とミンチに加工されてしまう。この事態にビビった世界最強アメリカ軍は、超常現象研究会なるサークルみてえな連中を現場にぶち込むことを決定する。

 

 研究会の連中は、ある病院から1人の女性を連れ出し戦力とすることをもくろむ。彼女は以前発生した類似事件の生き残りで、殺人が発生する直前に中途半端な精神感応を起こし「今なんかヤバそうだぜ」と頼りがいのある助言を提供してくれる。

 

 秘密作戦のため正規軍が使えないという、理由になっていない理由により傭兵が3人雇われる。太る前のマリリンマンソンみたいな顔した姉ちゃんは薄毛のオッサンと敵地のど真ん中でセックスをする。薄毛は「俺はカーネルサンダースみてぇに金持ちになるんや!」と後背位のポジションで夜空のムコウに吠える。もう一人の傭兵はいちびったチビで隊長をコケにしつつサバゲー用のペイントガンを持ち込み遊ぼうとする童心の持ち主である。

 

 彼らは調査によって金塊財宝を発見する。病院女は「絶対それに触れてはいけない」「宇宙人が来るのはそれが原因」と強く主張。しかし金塊はマンソン達に持ち出される。時を同じくして研究所では捕らわれた宇宙人が漫談を繰り広げていた。「ワイらは宇宙船が不時着して300年の間、金を食べて飢えをしのいでいたんや」「もうすぐ仲間が助けがくるから人類は終わりや。ざまあみさらせ」作品に係る論理なんて考える方がダメじゃないかと思える明快な弁論である。

 

 そして始まる襲撃。透明化した宇宙人によってオッサンが殺されたりオッサンが殺されたりオッサンが殺されたりするバラエティ豊富なシーンが視聴者を飽きさせない。隊長は叫ぶ。「敵は姿を消しているからやっかいなんだ。チビの持っていたペイント弾を当てれば姿が見えるようになるはずだ!」問題はそのペイント弾をどうやって当てるかだろと思うのだが、この世界の連中はその問題はシカトで、隊長案を最良の名案だと褒めちぎる。研究会の女は「隊長は大学で優秀だったのよ。さすがだわ」とまでいうが、こんなアイデアで評価されたら大学のブランドはガタ落ちであろう。危機管理的な意味で。なおペイント弾は命中したが、隊長の首は見事宇宙人によって落とされた模様。

 

 その後も大して状況は改善されないが、とにかく適当に銃を撃ちまくって宇宙人を倒すことに成功する。そして病院女は金塊をゲットしてウハウハである。「え、それ取ってええの?」と聞くオッサンに対して彼女は「Mottainaiやん」と答え視聴者を納得させる。今までの主張は何やったんや。

 

 するとラストにハリボテみたいな円盤が飛び込んできて宇宙人を多数排出、病院女は「嘘やーん」とショックを受けブハハハハとくりぃむしちゅー上田の如く狂ったように笑い出してエンドロールである。

 

 「透明化する低品質の宇宙人が暴れる」本作のストーリーや設定に特にみるべきものはなく、登場人物にも何の魅力もない。ただグロシーンだけは少々力が入っていたように見受けられた。腹を突き破られて昇天とか首ちぎられて昇天とか、刀持ったオッサンが「来いやコラァ」と調子こいて胴体真っ二つで瞬殺されるとか、そっち方面では多少擁護できるかもしれない。

 

 

総合評価・星2つ(500円の価値無)

★★☆☆☆

 

以上