ワンコイン・ムービ-レビュー

ワゴンセール等で500円程度で投げ売りされている映画を愛するブログ

JIGSAW デス・トラップ

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あらすじ

「ゲーマーへの熱い風評被害

 

 ある日ネトゲのイベントが開催される。そこでは無駄にバカ騒ぎする観客たちのシーンで尺稼ぎが行われた後、新タイトルの発表が行われてイベントは終了する。主人公のシルバーブロンドの女性は「イベントが終わった後、残っていて」と謎のメールを受け取り、会場にこっそりと忍んでいた。しばらくするとクセ毛のオールバックの兄ちゃんが現れて「ゲームが始まったぜ」と言って共に行動を開始する。

 

 ところでゲームとはルールや達成目標があって成立するものであるはずだ。しかし本作はそれらについて何の説明も無い。とりあえず好き勝手やってればチャンピオンだぜなどというルールがまかりとおるのであれば、私は今すぐチェス盤を蹴飛ばして「俺はボビーフィッシャーを超えたぞ」とCNNにプレスリリースを打てるはずである。

 

 しかしそんなことなど知った事ではないとばかりに話は進んで行く。どんどんと提供される見どころの無い映像は視聴者を楽しませるのに十分だ。いきなり血まみれのオッサンが倒れて死んだり、その死体を目の前にしてスナック菓子をバリバリ食ってた姉ちゃんが頭頂部をナイフで刺されて死んだり、「私の弟はネトゲ中毒で死んだのよ!」と叫ぶ姉ちゃんがプールに落ちて死んだり、もうこの時点でお腹いっぱいである。

 

 最後に出てくる敵はネトゲ中毒のバグったプレイヤーの兄ちゃんである。彼は茶髪くせっ毛のイケメンなのに、なぜか上半身裸に海パンという出で立ちで登場する。肉体美をみせたいのかと考えたが、彼の体はせいぜい週末トレーニングをしている20代サラリーマンレベルである。こんなレベルでマッチョキャラとして売り出せるなら、私はとっくにドゥエイン・ジョンソンに転職している。なおこの半端マッチョは手すりから落ちて自分のナイフが刺さって死ぬ。こんな役をなぜ俳優は受け入れたのか。彼の心境を聞いてみたいところである。

 

 なんとか脱出に成功した主人公とオールバック。そこにはネトゲ会社の社長が待っていた。社長はオールバックとグルだったのである。一体なんのためにこんなハイリスク・ローリターンなゲームを行ったのかについては何の説明もない。それどころか主人公は「君が優勝したから100万ユーロあげるよ」との社長の言葉を聞いてパスワードを入力、銀行口座への送金がなされたのを確認するとニンマリ笑ってThe Endである。てめえらの血は何色だと問い詰めたい。

 

 最後に1つ本作には卑劣と疑わしき行為が見受けられた。それは映画版バイオハザード第1作からの楽曲盗用である。盗用されたのは下記リンク先動画の最初10秒程度の曲である。バイオハザード製作者からの許可を得ているのか、それとも数秒レベルなら著作権をかいくぐれるのか、残念ながら私の知識では判断がつかない。しかし率直な気持ちを言わせてもらえるなら「ふざけるなボケ」である。

 

https://www.youtube.com/watch?v=e8gfGhVL3qs

 

 

総合評価・星1つ(神が憐れむレベル)

★☆☆☆☆

 

以上