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ワンコイン・ムービ-レビュー

ワゴンセール等で500円程度で投げ売りされている映画を愛するブログ

スノウマゲドン

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あらすじ

「隕石まったく関係無いけど結構ええやん」

 

 本作の主役は、小さな街で寒山の管理を営むおっちゃんとその家族である。彼らがクリスマスを祝っていると、誰がおいたわけでもない謎のプレゼントがツリーの下にあった。それは水晶の中に街そっくりのミニチュアの入った置物であり、最初は皆「誰かのサプライズだろう」と気にかけなかった。

 

 ところがミニチュア内の時計が1時間進むごとにミニチュアに変化が生じ、その異変は現実とリンクしているという不気味な状況が明らかになる。地震が起きて巨大ツリーが倒れておじいちゃんが死んだり、巨大な雪玉が空中で炸裂してフレシェット弾のように住民に襲い掛かったり、地中が隆起して車が串刺しにされたり、ガス爆発で街がズタボロになったり踏んだり蹴ったりの災厄である。

 

 しかし住民たちは最善を尽くす。取り残された仲間を漏電から救うため、我が身が感電することをためらわず対処を行うモジャ毛の兄ちゃん。雪玉フレシェットに脚を貫かれた友人をかばいながら必死で下山を試みるスノーボーダー。小さな街ということもあるのだろう。団結力がしっかりと機能している。危険を顧みずに隣人を助けようと行動する主役やモブキャラを見ていると胸が熱くなってくる。こういう自然パニックものの安い映画では、ほぼ100 pour cent登場する「自分の事しか考えず騒ぐだけ騒いで周りに迷惑をかけたあげく死ぬバカ」が存在しないのである。Très bienとしか言いようがない。

 

 残念ながらラストに向けての流れはちょっと無理があるのではと感じた。「僕がプレイしているボードゲームでは、王冠を火山に投げ捨ててドラゴンを倒すんだ。だからそのミニチュアを火山に投げ捨てれば解決するよ。」と主人公の息子が言い、住民たちは悩みつつも「そうだな、いっちょやってみっか」でその案を受け入れる。もうちょっと…こう、何か…という思いがどうしても拭えなかった珍シーンであったことは否定できない。

 

 しかしその後のシーンは雪など蒸発させる漢気があふれている。主人公は愛する妻に別れのキスをし、スノーモービルで火山へと突き進む。行く手を阻むように山は地を割り炎を吹き主人公をスノーモービルごと吹き飛ばす。スノーモービルは破壊され主人公は負傷する。しかし主人公達が救助活動に使っていた除雪車が彼を出迎えるように目の前に埋もれていた!主人公はそれを必死で動かし何とかミニチュアを投棄することに成功。その後家族と抱擁してハッピーエンドである。

 

 ミニチュアはいったい誰が何の目的で作ったのか?火山がどうとか急展開すぎるだろ?という甘さはあるものの、「未知のマジックアイテムの脅威に対して田舎の善人たちが協力して立ち向かう」という視点で観れば実にさわやかな映画であると評価できる。

 

 正直300円の値札を貼られた本作のパッケージを店頭で観た時には「これを擁護できる自信は無いなあ」と思っていたがそれは杞憂だった。馬糞のようなパッケージに騙されてみれば内容は微笑ましい共助ストーリー。こういう詐欺なら大歓迎である。たまにこういう当たりがあるからワゴンセール漁りはやめられないのである。

 

 

総合評価・星4つ(ステキやん?)

★★★★☆

 

以上