ワンコイン・ムービ-レビュー

ワゴンセール等で500円程度で投げ売りされている映画を愛するブログ

ファイアーボール

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あらすじ

「パパラッチが元凶」

 

 本作の悪役はドーピングやDVといった素行不良によりアメフト界を追放された元名プレイヤーのマッチョである。彼は、彼のことを執拗に追いかけるクソの様な捏造大好きパパラッチ野郎をどつきまわした結果、拘置所にぶち込まれてしまう。泣きっ面に蜂というべきか、その拘置所が火事によって全焼の憂き目にあう。悪アメフトは全身に90%のヤケドを負い、救急病院に搬送される。本来なら死ぬところであるが、彼が以前に摂取したドーピング剤とヤケドが反応。彼は物を発火させる能力と肉体再生能力を手に入れて病院を脱走する。

 

 脱走した先々で悪アメフトは偽の証言をして彼を狂人扱いしたオバチャンや判事を殺害。彼が次に狙うのはクソパパラッチだと予想したFBIは警官隊を配備するがその銃撃は悪アメフトにダメージを与えることはできず、クソパパラッチは燃えキャラと化し地獄に送られた。

 

 その後悪アメフトは社会への恨みを晴らすという理由で原子力発電所へ攻撃をしかける。原発警備隊は瞬殺され、あわや原発暴走かというところに主役のFBI捜査官と火災調査官が駆けつけ、自らを犠牲にして密閉空間の中に悪アメフトを閉じ込めて彼を倒してハッピーエンドである。

 

 本作からは特にバグった点は見いだせない。しかしアクション映画としては物足りない。なにせ戦闘シーンが少ないのである。淡々と悪アメフトが人を殺し、FBI達がそれを追いかけるだけと言っても言い過ぎではないだろう。

 

 本作は単純なアクション映画としてよりは、もう少し社会的なテーマに踏み込んでもよかったのではないか。作中でも、悪アメフト選手は幼いころに父が母を虐待しているところを目の当たりにして育ったため性格が歪んでしまったという設定が明らかになっている。虐待による人格形成問題や、虐待の連鎖についてFBI捜査官や悪アメフトにもっと語らせて話に深みをもたせるか、悪アメフトを単純にクズの連鎖の権化として扱わず、最後に改心させて社会のために死なせるといった展開にした方が個人的には良かったと考える。もちろんこれらもよくあるクサい展開であることは承知の上である。

 

 最後にパッケージ写真については激しく苦言を呈したい。「考えて作ってくれ」と。これではただのアホのハゲがバグっているだけにしか見えない。デザイン担当はもう少し右脳を使っていただきたい。

 

 

総合評価・星3つ(500円の価値有)

★★★☆☆

 

以上