ワンコイン・ムービ-レビュー

ワゴンセール等で500円程度で投げ売りされている映画を愛するブログ

アメリカン・スクール・トリップ

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あらすじ

「童貞専用のAVを作って金と権力を手に入れるぜ」

 

 主人公グループである男子高校生の3人は実に模範的で好感の持てる人物である。彼らは女子更衣室を覗いたり、校内のトイレでローションオナニーしたり、視聴覚室を無許可で使ってAVをダビングして下級生に暴利で売りつけるといった善行を積んでいる。

 

 しかし彼らは皆童貞であり、「女にモテたい」という願望を持っている。彼らはその願望を現実にするために「金と権力を手に入れよう」と10代らしい清らかな思考回路を展開する。自分を鍛えるのではなく、金・権力といった外部要因に頼ろうとする性根がなんとも清々しい。では金と権力を手に入れるにはどうすればいいか?彼らは考える。出てきた結論は「俺達童貞が、童貞向けのAVを作って販売したら大儲けだぜ」である。こういうアホな思い付きで起業して失敗する奴は結構いるんだろうなあと自営業の闇を垣間見た気になったのは気のせいだろうか。そもそも仮にAVが売れても権力は手に入らないと思うのだが。

 

 なんやかんやで撮影は始まるのだがすべてがグダグダである。段取りはメチャクチャ、照明の不備で火事が発生、男優は早漏。そんな中主人公の1人は女子とノリで付き合い童貞を卒業、他の2人と亀裂が生じる。まあなんのかんので仲直りしてAV制作は再開され、大した理由も無くAVはバカ売れする。

 

 それに腹を立てたのが地元の同業者である。彼らは「ウチのシマで何やっとんじゃワレェ」と主人公達を拉致し、廃工場で主人公たちのチンポコをカットしようとする。主人公たちは観念して「マスターテープを渡すから許して」と嘆願。それが何故か同業者の胸を打ち、主人公たちは解放される。

 

 その後、主人公達全員に新しい彼女ができたあげく、何故か同業者から「これは対価だ」と高そうなスポーツカーをプレゼントされ、主人公たちは幸せな暮らしをして終了である。

 

 本作はまともに作られたお下劣コメディであり、真っ当な視聴に値するものである。しかし特に際立った長所も無ければ、バグった短所も無いためレビューしづらいのが本音である。悪くはないんだけどなあ…、なんかなあ…、との思いが拭いきれない暗黙知的な作品であると感じた。

 

 

総合評価・星3つ(500円の価値有)

★★★☆☆

 

以上