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ワンコイン・ムービ-レビュー

ワゴンセール等で500円程度で投げ売りされている映画を愛するブログ

10ミニッツ・アフター

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あらすじ

「時間を10分巻き戻せるタイムマシンを作って実験してたら銀行強盗に巻き込まれてえらい目にあった」

 

 本作の主人公は下腹の出た冴えないクソデブである。その外見とは裏腹に、彼は10分前の過去に戻れるタイムマシンという偉大な発明品を産み出すことに成功する。タイムマシンとやらの見かけが百均の安っぽい万歩計にしか見えないのは御愛嬌であるが、この発明が実用化されれば、災害救助や医療現場、テロ対策などの幅広い分野でどれほど人類の役に立つか。言葉では言い表せない偉大な功績を残すことは間違いない。そして主人公は人類の進歩史にその名を永遠に刻むに値する英雄となるだろう。

 

 しかし主人公がタイムマシンを使って行った事は、地方銀行を舞台にした小切手サギである。「2,000ドル儲けたぜ」と汚らわしい笑みを浮かべる彼の表情は正視するに堪えがたい。あげく主人公は女性銀行員に紳士的な発言を執拗に繰り返す。「下の名前で呼んでくれ」「オッパイ大きいね」「君の中身をよく見たいな」などと続けざまに発言する様を見ていると、学力と人間性は比例関係にないということがよく分かる。

 

 やがて地方銀行に強盗達が現れ、すったもんだの末にタイムマシンを彼らに奪われてしまう。主人公は女刑事と行動を共にして強盗を追跡する。その間展開される銃撃戦のシーンは特筆すべきところも無い、可もなく不可も無くの映像であった。

 

 やがて強盗達は飛行機で逃走。離陸後主人公は「高度が上がったからタイムマシンが妨害電波の影響を受けなくなった。だから強盗事件が起こる前に時間を戻せるよ。」とご都合主義フルスロットルの知性を発動、強盗からタイムマシンを奪い返して時間を戻して事件は解決である。

 

 あげくエンドシーンでは主人公が「無限の力を手に入れたぜ」とばかりに憎たらしい笑みを画面いっぱいに見せつけるという胸糞の悪いラストであった。バカが力を持つということがどれだけ恐ろしいか。本作は権力論についてこのような観点から問題を提起した作品であると解釈するのは考えすぎであろうか。

 

 以下は評価に関係ないどうでもいい独り言であるが、本作ではベクターCPやCR21といった南アフリカ製の銃器の露出頻度が高かったように思える。特に私はCR21の曲線的なフォルムに好意を持っている。このディプロドクスの頭骨の様な優雅なアサルトライフルが今後の映画界で小道具として活躍することを願うばかりである。

 

 

総合評価・星2つ(500円の価値無)

★★☆☆☆

 

以上