ワンコイン・ムービ-レビュー

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プテラノドン

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あらすじ
「とあるトルコの山地で地震が発生し、ジュラ紀からの火山が活動を始めプテラノドンが復活する。山に根城を張るテロリストとそれを討伐しに来た米軍特殊部隊、さらには偶然この地を訪れた学術調査隊をプテラノドンの群れが次々と襲う。」

 

 本作で最初にプテラノドンに襲われるのは学術調査隊の女学生である。襲撃からかろうじて脱出し、同級生のデブ男に息も絶え絶えながらに「大きな、鳥のようなバケモノが」と必死に訴えかけるのだが、デブは「大きいのは君のオッパイだよ」とニタニタした笑みで答え、女学生のメンタルケアを図る知能の高さを見せつける。なおデブは直後にプテラノドンの襲撃を受け無事捕食された。

 

 米軍特殊部隊についてであるが、彼らはトルコ政府からの依頼を受けてテロリストのボスを捕まえるために派遣されたという設定になっている。しかしながら自国の領内に他国の軍を入れ軍事行動を要請するというのはよほどの事が無い限りまずありえないことである。大した理由も無く武装した外国人がやってくれば誰でも不安になるだろう。では本作においてトルコがアメリカに特殊部隊派遣要請を行う必要性はあったのか。

 

 結論から言うと答えは無しである。100%の自信をもって断言できる。このテロリスト達がやっていることは、山の中にテントを張り、街からさらってきた女の子たちにエロい事をするという非常に情けないものであった。こんな悪質なヤリサー程度の連中をシバき回すためにわざわざ訓練された特殊部隊を送り込む必要は無い。事実このテロリストのリーダーの雑魚ぶりは瞠目すべきもので、登場こそするものの終始手錠で拘束されたあげくに悪党らしい暗躍もせず無様にプテラノドンのエサとなる始末であり存在価値を全く見い出せない。こんな連中を片付けるためにアメリカにすがりつくなどトルコの国家威信に関わるのではないか。もしかするとこの映画自体がトルコの威厳を貶めるためのプロパガンダではないかとの疑いすら胸に抱かせる力を本作のテロリストは持っていた。

 

 戦闘シーンは案外豊富であり、評価できる。本作のプテラノドンアサルトライフルやショットガンの銃弾ではダメージを与えられない強靭な肉体と、人間の首や胴体を軽々と真っ二つにする翼をもつ恐るべき生命体である。小学生用の恐竜図鑑でプテラノドンのページを読んだことのある人間ならば「んなアホな」と言いたくなる光景が広がるが、とりあえず人間と恐竜のバトルが観れればいいんだよ!という方にはおススメである。

 

 

総合評価・星3つ(500円の価値有)

★★★☆☆

 

以上